高級腕時計において最も多くの人から憧れられ、最も目立っているのがこの116520。
中でもこの黒文字盤の116520こそ、いろいろな意味で「強い」モデルです。
デイトナが人気モデルとなったのは16520が現行時代の90年代後半ですが、その頃より20年もの間ステンレスモデルは定価を上回るプレミア価格が当たり前となっています。
同じく90年代後半にプレミア価格となったエクスプローラは、5年程度で定価より安い相場に収束。
よって、これだけ長い間ずっとプレミア価格を維持しているデイトナは、ほかと比べて圧倒的に強い時計なのです。
そしてこのデイトナこそ、何らかのきっかけによって最も値上がりしそうなモデル。
分かりやすい値上がりの原因としては、
- 相場全体が高くなる
- モデルチェンジ
という2点があります。
「相場全体が高くなる」という点については、2013年よりアベノミクス効果でロレックスが全体的に高くなったことが挙げられます。
そして「モデルチェンジ」については、昨年のバーゼルで新型116500LNが出たのは記憶に新しい出来事です。
さて、では一体この116520黒文字盤が上記2つの出来事によっていくら値上がりしたのかというと、
「相場全体が高くなる」においては約30万円。
「モデルチェンジ」においてはなんと0円だったのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年8月 の安値(楽天) |
2017年2月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
デイトナ 黒文字盤 116520 |
中古 | 0年 6ヶ月 |
¥1,131,840 | ¥1,207,440 | 75,600 | 106.68% |
2007年に新型となったGMTマスター2の事例など、新型が出ると前モデルが値上がりする例は割りと多い印象です。
そして、デイトナという最も強いモデルのモデルチェンジは、「旧モデルが値上がりして当然」という印象さえありました。
しかし先の通り、デイトナは新モデルの登場が明らかになっても値上がりすることは無かったのです。
まして、「相場全体が高くなる」ということに影響され高くなった額についても30万円程度。
この値上がり額は一見高く見えますが、サブマリーナなどと同じ値上がり額なのです。
つまり、デイトナという「強い」モデルにおいて、今まで大きな2つの値上がり要因となるニュースがあったにも関わらず、今までの値上がり額は低すぎたのです。
そして、ここにきてやっと116520黒文字盤は値上がり状態。
去年の8月と比べて約7万5000円も高くなったのです。
これ、もしも10本ぐらい買っていたならば、たった半年間で70万円という値上がり額になります。
筆者は「楽しむ」とことを重視しているため、複数買いは基本的に考慮しないのですが、このデイトナの事例は魅力的だと思います。
デイトナの場合、人気モデルですから流通量が多く10本持っていたとしても、早い段階で全て売却できそうです。
今まで、何かと「強い」要素が満載の116520黒文字盤に関してびっくりするようなニュースが少なかったですが、今回のように半年で10万円近い値上がりとなったのはさすがデイトナ、と思わせてくれる出来事です。