チタンのルミノールマリーナやベースといえば、ちょっと希少で高いというイメージがあります。
このPAM00177は1年ほど前まで50万円以上したこともあり、なかなか“高い”というイメージのあるモデル。
ですから、今でも高いのかと思いきや、このモデル実は最近高くないのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2009年10月 の安値(ヤフオク) |
2017年3月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オフィチーネパネライ
ルミノールマリーナ PAM00177 |
中古 | 7年 5ヶ月 |
¥378,000 | ¥408,240 | 30,240 | 108.00% |
PAM00177は2004年に登場したモデルであり、初代チタンモデル(限定版を除く)PAM00061の2世代後の存在です。
2000年に登場したPAM00061は、他のモデルと同じく2002年に裏スケ化されPAM00118へとモデルチェンジ。
そして、2004年にPAM00177へとバトンタッチされたのです。
この際なにが変更されたかというと、文字盤が“サンドイッチ文字盤”になったという点。
サンドイッチ文字盤はパネライの個性の1つとして、クラシックモデルでも採用された形状であるため、レギュラーモデルへの導入は人気要素となりました。
その結果、2009年というパネライもロレックスも全体的に相場が低かった時期でも37万8000円を維持。
同じ頃、ルミノールベースが23万円程度で売られていることも珍しくなかったため、このPAM00177がいかに高かった、ということが分かります。
さて、このようにかつては高かったPAM00177ですが、そこから値下がり状態となっているため、今の相場はお買い得に感じます。
かつて25万円程度だったルミノールベースは現在38万円前後ですから、このPAM00177とほぼ相場が変わらない状況。
2009年において15万円程度相場に開きがあった両者は、今となってはほぼ同じ価格なのです。
このPAM00177の評価がなぜ今低めなのかというと、これといった希少要素や特徴を感じることができないからでしょう。
PAM00177は2004年にデビューした後10年近く作られた長寿モデルですから、希少というイメージはありません。
また、PAM00177以前のチタンモデルといえば、「タバコ文字盤」と呼ばれる焦げ茶文字盤が採用。
しかし、PAM00177は黒文字盤です。
他の年式では、ステンレスと比べて高い傾向にあるチタンですが、このPAM00177は同世代のステンレスと同じ評価なのです。
このチタンモデル、画像で見ると“希少要素”が無く、魅力に欠けますが実物を見るとなかなか良いと思います。
44mmのパネライはずっしり重いのにもかかわらず、裏スケのチタン製ということが軽さに与える影響は思ったより大きく、このモデルはかなり軽いのです。
この軽さは普段使いするのに非常に良い要素であり、エクスプローラ14270感覚で毎日使用するという使い方にも向いていると思います。
そして、日常使用でついた傷も、パネライという時計のキャラクターとチタンの色合いが相まって、“味”となりそうなのが日常使用するのに良い点です。