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現在相場考察

かつての新品実勢価格からどうなったか、パネライPAM00050

2017年3月15日更新
オフィチーネパネライのPAM00050について斉藤由貴生が執筆。本記事では2001年8月の安値(2社平均値)と2017年3月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この15年7ヶ月での変動は¥-50,085だった。

ルミノールマリーナ PAM00050についての考察(2017年3月)

21世紀の始まり、2001年。

その頃、高級腕時計は、ロレックスがブームとなってから2,3年が経ち、そろそろ「次」のアイドル的存在が待ち望まれた頃。

時計に詳しくない人でもパテックフィリップを知っている現在とは違い、その頃の目立った腕時計といえばロレックスのみという印象。

確かに、ブルガリカルティエ、そしてオメガも人気がありました。

実際、カルティエブルガリロレックスに近い相場であり、ロレックス以外の存在」として重宝されたブランドです。

しかし、カルティエブルガリロレックスと同じ程度の価格帯か、少し安いぐらいのモデルが人気の傾向。

また、宝飾ブランドというイメージのカルティエブルガリに対して、時計専門ブランドの「別モデル」が気になるという傾向があったのです。

そして、そのニーズにバッチリだったのがパネライとフランクミュラー

2001年夏頃より、ステンレスブレスレットのパネライとフランクミュラーが注目され始めたのです。

人気のあったPAM00050はサブマリーナより少し高級な価格帯に位置するモデルとして、エクスプローラの次に買う時計だったり、オメガの次にロレックスを飛ばして買うモデルといった傾向。

一方、カサブランカはサブマリーナの豪華版である青サブと同じ価格帯だったため、ロレックスの次にグレードアップして買う時計というポジションでした。

この頃より、徐々にパネライとフランクミュラーは流行っていき、多くの人が知るブランドとなりました。

そしてその頃、ロレックスと違って、見慣れないパネライの新品を買うというのはかなり勇気のある行為。

そしてそれから16年経った今、それを買っても良かったのか、答え合わせができるのです。

オフィチーネパネライ ルミノール 40mm PAM00050¥556,626〜¥604,000(2024年11月20日現在)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2001年8月
の安値(2社平均値)
2017年3月
の安値(楽天)
変動額 残価率
オフィチーネパネライ
ルミノールマリーナ
PAM00050
新品 15年
7ヶ月
¥458,325 ¥408,240 -50,085 89.07%

結果は、新品価格より5万円の値下がり

パネライを含めて、多くの時計が2001年の新品時より値上がりしている中、5万円の値下がりという成績は「ダメ」というようにも写ります。

しかし、このPAM00050、今ではなくて2015年との比較なら立派な値上がり状態

ですから、「新品で買っても値上がり」となった時期もあるのです。

つまり、今の相場において、本来豪華なモデルであり定価も高く人気も高いPAM00050が40万円程度という額なのが安すぎるということ。

2001年において、この時計よりずっと安かったモデルと現在では同価格です。

ですから、2001年の選択としてPAM00050は良くもなく悪くもないという印象です。

しかし、今の相場から見ると、このPAM00050の印象は、非常にお得感のある魅力的な1本に写ります。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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