近頃、ブルガリの腕時計に対して“高い”という感覚はなくなりつつあります。
特に中古は安く、2000年前後のモデルのステンレスモデルは、いずれも10万円台が主な価格帯。
2000年前後といえば、ブルガリの腕時計が非常に人気があり、ロレックス、オメガ、カルティエとともに高級腕時計を買う際、選択肢として考えられる存在でした。
スクーバにはラバーベルトとブレスレット仕様が存在。また、スポーツクロノには革ベルトとブレスレットモデルがありました。スクーバで人気だったのはラバーベルトで、スポーツクロノで人気だったのがブレスレット。
そして、これらブルガリは、サブマリーナなどスポーツロレックスと迷われる存在だったのです。
ですから、2001年8月時点における約47万円という新品実勢価格で、実際に購入した人は少数派ではありません。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2001年8月 の安値(2社平均値) |
2017年3月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ブルガリ
スポーツクロノ 黒文字盤 ブレスレット CH35S |
新品 | 15年 7ヶ月 |
¥471,240 | ¥138,000 | -333,240 | 29.28% |
このブルガリスポーツクロノ、定価は70万円以上とかなり高額な腕時計。
そして、約47万円という実勢価格は、当時におけるどんなステンレススポロレ(デイトナを除く)よりも高かったのです。
また、先のように、人気も高かったため、定価も新品実勢も高い“本当の高級品”としてかなり憧れの対象となったモデルです。
そんなスポーツクロノですが、2000年代中盤より徐々に値下がり状態に。
とはいえ、それでも20万円台という価格は余裕を持ってキープしており、20万円台前半では「かなり安い」と感じたぐらいです。
ロレックスが今と比べて全体的に安かった2010年頃には10万円台後半という相場になりましたが、その頃はエクスプローラも値下がり状態。
2010年頃における両者の相場は4万円程度しか違わなかったため、2001年の新品実勢価格に近い相関といえるでしょう。ですから、ブルガリだけ安いという印象ではなかったのです。
しかし、ブルガリはそこからもっと値下がりし、ここ何年かは今のように10万円台前半という水準。
2010年頃から数年後、エクスプローラの相場は復活したのに対し、スポーツクロノCH35Sはもっと値下がりしてしまったわけです。
このCH35Sには白文字盤と黒文字盤があるのですが、最近の傾向としては白文字盤のほうが高い模様。
白文字盤はアイボリーに変色する個体もあるため、良いモノを探すのに手間がかかり、外装の程度が良くても文字盤が惜しいというモノをよく見かけます。
黒文字盤の場合、変色の懸念が無いため、白文字盤より安い上に程度の良いモノが手に入りやすいという利点があります。
この記事の個体は13万8000円という価格ですが、白文字盤の場合コレと同じ価格では、文字盤が変色している個体か、外装の程度が悪い個体となるでしょう。