パテックフィリップのステンレスモデルは今では少数派ではなくなりましたが、スカルプチャーが現行だった2000年前後においてはかなりの少数派。
それでも、ノーチラス、アクアノート、スカルプチャー、ネプチューン、5085/1Aというように、いくつかのステンレスモデルが存在していましたが、パテックフィリップ全体のラインナップからするとごくわずかということに変わりはありません。
2000年頃、今とは違いステンレスのパテックフィリップは“邪道”という扱いで、人気があるわけではありませんでしたが、それでも数が少なく、希少という認識はありました。
数が少ない理由は、金無垢と比べて加工の手間がかかると考える人もいれば、パテックフィリップ自身が利益の少ないステンレスモデルを売りたがらないと予測する人もいました。
はっきりとした理由はわかりませんが、ステンレスのパテックフィリップは数が少ないということは確かです。
そして、いつしかステンレスの希少価値に多くの人が気づき、人気となっていったステンレスモデルの数々。
しかし、その中で例外的に値上がりしない不人気モデルとして、ある種有名なのがスカルプチャーとネプチューンです。
特にスカルプチャーは、凝った形状と2900本という限定数が設けられているのにも関わらず安い傾向でした。
しかしそれが、ここ1年でどうやら事情が変わってきた模様です。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年4月 の安値(楽天) |
2017年3月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
スカルプチャー 5091/1A |
中古 | 0年 11ヶ月 |
¥1,185,840 | ¥1,457,000 | 271,160 | 122.87% |
2016年4月にお伝えしたスカルプチャーの相場は約118万円といったところ。
それが現在、最も安いモノでも約148万円という価格まで上昇しているのです。
数が少ない腕時計のため、個体によって値段が違うのかと思いきや、そんなこともなく、現在どれも150万円前後という価格で販売されています。
また、昨年4月頃においてもどの個体も似たような価格だったため、このスカルプチャーにおいては相場が上昇したと考えて良さそうです。
よってこのスカルプチャー、これまでの相場において最も高くなったのが今といえるでしょう。
パテックフィリップの場合、2013年から値上がりし2014年にピークを迎えてそこから若干の値下がり状態という事例を見かけることが多いですが、スカルプチャーに関しては値上がり傾向。
どの時代においても、不人気とされ100万円を切っていても違和感を感じなかったスカルプチャーが、150万円前後という相場になったのは非常に驚くべき事態です。