ロイヤルオークといえば、三雲ブランド“かなり高い時計”というイメージがありますが、それとは裏腹に現在30万円台で購入可能なモノも存在します。
それは、
- 80年代頃に製造された
- 古めの
- クオーツ
という要素を備えたモデルに該当。
そして、この記事の個体も今の相場において39万8000円という価格で購入することができるのです。
しかしこの“安い”ロイヤルオーク、以前より「安い」現象は変わらず、どんな時代でも20万円台や30万円台で購入可能。
つまり、市場では「不人気」な存在として長らく扱われているのです。
しかしこれ、今見ると魅力的に見えると思います。
その理由こそ、80年代に造られたクオーツモデルの見た目です。
この
- 2針
- 細いインデックス
- 旧AUDEMAS PIGUETの表記
が織りなす全体的なバランスは、ジェラルドジェンタ氏のオリジナルデザインである初代モデル5402STにかなり近い印象。
また、クオーツを採用しているために、薄さは自動巻をしのぎます。
「薄い」というのがロイヤルオークの初期コンセプトにおいてかなり重要であり、それは今でも多くのラグジュアリースポーツに該当することでしょう。
このクオーツの場合、側面から見ると分かる通り、ブレスレットの厚みとケース中心の厚みをイコールにするというデザインが可能なのです。
また、クオーツモデルといえば、1秒毎に針が進むステップ秒針が気になるという方も多いでしょうが、このモデルのように2針の場合、それを気にする必要はありません。
ということでこのロイヤルオークのクオーツモデル、今かなり注目すべき1本だと感じるのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2008年秋頃の安値(タイムトンネル) | 2017年4月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オーデマピゲ
ロイヤルオーク クオーツ コンビ |
中古 | 8 | ¥298,000 | ¥398,000 | 100,000 | 133.56% |
同じく三雲スポーツ+ジェンタデザインというノーチラスの場合、現在クオーツモデルでも50万円以上という水準です。
ノーチラスクオーツの場合、かつて30万円台で売られていたという点、そしてサイズが通常3800より小さい32mm程度という点から“クオーツに対する不人気要素”はロイヤルオーク以上にあります。
ロイヤルオークの場合、クオーツが自動巻より小さい傾向、というのはノーチラスと変わりないのですが、元からミディアムサイズが35mm程度とノーチラスより大きいロイヤルオークの場合、33mmがクオーツのサイズとして割り当てられています。
33mmというとかつてはメンズサイズとして多々採用されたほどのサイズであるため、そこまで極端に小さいということもないでしょう。
懸念材料があるとすれば、それはクオーツムーブメントの寿命です。
クオーツムーブメントには、人の手では修復不可能な電子部品が含まれているため、その部分が壊れたら部品交換しかありません。
そのため、最近古いクオーツは「壊れたら怖い」というイメージがあります。
ただそれは、ノーチラスやオイスタークオーツにもいえること。
今のところメーカー側はメンテナンスしてくれる様子なので、時計が修理不可能になるということが無いのは救いだと感じます。
とはいえ、その際の修理費用がいったいいくらになるのかは気になる点です。