デイトナといえば、ロレックスブームの頃より、プレミア価格比率&人気度から「腕時計の王様」という称号にふさわしい腕時計です。
ロレックスブームが本格的に始まったのは99年のことですが、2000年に116520にモデルチェンジされたことによりブーム時において現行だった期間は1年前後しかありません。
その頃、この16520の定価は65万円(税別)だったのですが、新品実勢価格はその2倍以上。
特に高かったのは黒文字盤で白文字盤より20万円程度高い相場というのも当たり前。
そして、その後もステンレスのデイトナは16520でも116520でも100万円以上する“高い時計”という存在であることに変わりはありませんでした。
しかし、2008年にリーマンショックが発生すると、特にスポーツロレックスの相場は影響を受け、どれも相場が下落。
“常に100万円以上”という相場が当たり前だったデイトナもその影響を受け、80万円台で黒文字盤が購入可能となったのです。
2010年頃には「88万円」という価格がこの16520黒文字盤の標準的な価格となり、欲しければいつでもその金額で買うことができました。
それでも他のステンレスモデルと比べると“高い”という立ち位置ではあり、116520や16520の白文字盤の70万円台という相場に対して10万円ほど高い水準です。
2013年頃より数多くのロレックスが値上がりした際、この王様的存在の16520黒文字盤の相場がどうなるか、非常に興味深かったのですが、意外にも値上がりした額は28万円程度。
28万円値上がりした、ということは一見すごいようにも見えますが、他の時計の値上がりと比較すると優秀とはいえないのです。
実際、2012年と2014年頃の比較では金無垢モデルやパテックフィリップのアクアノートなどは100万円以上という値上がり状態というのも珍しくなかったため、「王様」的存在であるデイトナ16520黒文字盤の値上がり額が28万円というのは「たったの」という表現にふさわしかったのです。
当サイトでも「28万円の値上がりは少ない」をいう記事を2015年8月に公開しています。
その後もデイトナの相場は変わらず2013年頃から2016年頃まで黒文字盤16520の相場は120万円程度という水準が続きました。
しかしそれが、2016年12月頃より転機を迎え、それどころではない値上がり状態となったのです。
そして今では、1ヶ月ちょっと前と比べても14万円値上がりしているほど急激に値上がり中という、目が離せない状況です。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年3月 の安値(楽天) |
2017年5月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
デイトナ 黒文字盤 16520 |
中古 | 0年 2ヶ月 |
¥1,490,400 | ¥1,637,000 | 146,600 | 109.84% |
たった1ヶ月程度で15万円近い値上がりですから、さすが「腕時計の王様」という感想となります。
2010年頃の88万円という相場からすると、約75万円値上がりしたということになり、まさに“デイトナにふさわしい値上がり額”となったといえます。
「デイトナらしい値上がり」となったのは2016年12月のことであり、その頃の見方としては「やっと」という感じでした。
しかし、そこから短期間でより値上がりするとは予測することは難しく、その「高くなった」と感じた時期に買ってもさらに値上がり状態なのです。
2010年頃と比較して28万円程度の値上がりだったのが、“75万円程度の値上がり”へと変化というのはとても良い事例です。