デイトナ16520と同じく、クロノグラフの名機エルプリメロを搭載するこのパネライ。
新品時における実勢価格やその雰囲気等、エルプリ搭載ということだけでなくデイトナ16520のライバル的存在として扱われていたこともあります。
特に2002年頃にパネライがブームとなった際は、スポーツロレックスの新品実勢価格よりパネライのほうが高い相場だったため、ロレックスよりありがたいという印象もパネライにはあったのです。
今となっては、ロレックスより上という印象をパネライについて抱く人はあまりいないでしょう。
ただ、パネライ自体の人気が無いわけではなく、ロレックスとは別腹の高級腕時計として扱われていると思います。ですから、上か下かということを関係なく、好きな方を買うという方が多い印象です。
そして、今でも「ロレックスは嫌だ」という人にとって、パネライは良い選択肢。
ただ、そのような場合、購入対象となるのは新品という傾向があり、中古のパネライに目を向けられるという機会はロレックスより無い傾向です。
特に2005年頃までに造られたモデルの中に魅力的なモデルが多く含まれることから、これはとても残念な傾向です。
とはいえ、それによる恩恵というモノが存在していました。
それは、このPAM00052が2015年において50万円台で買えたということです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2015年11月 の安値(ヤフオク) |
2017年5月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オフィチーネパネライ
ルミノールクロノ PAM00052 |
中古 | 1年 6ヶ月 |
¥598,000 | ¥898,800 | 300,800 | 150.30% |
このPAM00052というモデルは、1999年に限定仕様として売られたレアモデル。
- 40mm
- ブレスレット
- エルプリ
というパネライはこのPAM00052の登場をきっかけとして、2000年から2002年までレギュラーモデル化されました。
当時のパネライは、40mmラジオミールと40mmクロノグラフが最高級モデルとして“特別な存在”という位置。
両者にはゼニス製ムーブメントが搭載され裏スケ仕様という点も共通しています。
ラジオミールには基本金無垢モデルしか用意されず、クロノグラフモデルもチタンとステンレスのコンビ仕様という凝った内容。
ドレッシーなラジオミールが金無垢、スポーティーなクロノグラフがチタンコンビというのは非常に良い棲み分けであり、まさに両方欲しくなってしまう存在感です。
当時のラジオミールは数年ほど前から100万円以上という相場になっており、値上がり状態でした。
しかし、このPAM00052に関してはパネライが全体的に安かった2010年頃と比較して値下がり傾向だったのです。
そのことは2016年8月の記事でも紹介。
そして、今となってはそこから30万円以上の値上がり状態となったのです。
最近40mmラジオミールも大幅に値上がり傾向のため、良き時代のパネライに光が当たっているのかもしれません。
とはいえ現状価格はやっと2011年と同じ水準になったというところ。
同じくエルプリ搭載の16520が最近短期間で大幅に値上がりしていることも踏まえると、今後このPAM00052の評価が正当なものになりそうな気がします。