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現在相場考察

とても魅力的な復刻モデル、タグホイヤー『シルバーストーン』CAM2110

2017年5月9日更新
タグホイヤーのについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2015年4月の安値(ヤフオク)と2017年5月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この2年1ヶ月での変動は¥58,000だった。

シルバーストーン CAM2110についての考察(2017年5月)

タグホイヤーといえば、今も昔も高級腕時計というくくり中ではかなり安い方の価格帯をメインとするブランドです。

特に2000年頃までは、クオーツ中心のラインナップとなっており、マニュファクチュールはおろか機械式ムーブメントのモデルすら少数派というブランドだったのです。

それが今では、自社ムーブメントの製造や安価なトゥールビヨンモデルも製造。

「マニュファクチュール」という単語を匂わせるブランドとなっています。

とはいえ、2000年頃までクオーツ中心であったタグホイヤーが、急にマニュファクチュール化といっても、あまり「ピン」とこない気もします。

他社製の機械中心、それも機械式ETAですらなく、クオーツムーブメント。10年ちょっと前までそのようなラインナップだったタグホイヤーに自社ムーブメントを作るノウハウがあるのか、と疑問に思うも自然なことだと思います。

しかし、タグホイヤーには歴史ある自社製ムーブメントが存在します。

それがキャリバー11です。

キャリバー11ブライトリング、ハミルトン、デュボアデプラと共に4社で開発したムーブメント。

単体ではないものの、タグホイヤーが開発に携わったのは確かであり、しかもそれが1960年代に開発されたということが重要です。

ですから、一見自社ムーブメントを持ってい無さそうなタグホイヤーですが、実はエルプリメロ並に歴史ある自社ムーブメント「キャリバー11」を持っているという強みがあります。

そして、そのキャリバー11を搭載し、記念復刻モデルとして2010年に限定発売されたのがこのシルバーストーンです。

タグホイヤー モナコ キャリバー11¥488,000〜¥1,627,500(2024年11月23日現在)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2015年4月
の安値(ヤフオク)
2017年5月
の安値(楽天)
変動額 残価率
タグホイヤー
シルバーストーン
CAM2110
中古 2年
1ヶ月
¥340,000 ¥398,000 58,000 117.06%

このシルバーストーン、90年代後半に発表された復刻モデル(カレラモナコ)の良さを感じさせる名作だと感じます。

  • ホイヤー単体ロゴ
  • キャリバー11」など余計な表記のない文字盤
  • 穴あき革ベルト仕様

など、当時のシルバーストーンを現代風に非常に良く解釈し、復刻モデル化しています。

このシルバーストーン、1970年代のオリジナルモデルはステンレスブレスレット仕様が多いのですが、カレラでおなじみの穴あきベルト仕様としたというのは特に良いポイントだと思います。

このデザインは、マークニューソンがデザインしたアイクポッドやアップルウォッチのようでもありながら、クラシカルな側面を持つという非常に味のあるモノ。

また、どことなくゴールデンエリプスのようでもあるというのも魅力的だと感じます。

という要素を持ちながら1860本しかない、というのは需要>供給となる可能性が高そうだと感じます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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