腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

特別なプラチナモデルは30万円台、ブルガリブルガリBB33PL

2017年5月13日更新
ブルガリのブルガリブルガリBB33PLについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2008年3月の安値(ヤフオク)と2017年5月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この9年2ヶ月での変動は¥-200,400だった。

ブルガリブルガリ BB33PLについての考察(2017年5月)

ブルガリブルガリといえば最近は38mmというように大きな時計という印象ですが、2000年代半ばまでは33mmが主流。

33mmのブルガリブルガリはジェラルドジェンタ氏がデザインした原型にかなり近いデザインとなっており、かなり魅力的な時計です。

しかし、魅力的なデザイン要素を備えていても市場ではあまり評価されず、最近は10万円以下という相場が当たり前となっています。

この33mmの中でかろうじて人気なのはブレスレットモデルですが、それでも10万円台前半がやっとという印象。2000年代前後にそこそこ流行ったため流通量も多めです。

革ベルトとなると、豪華な金無垢モデルでも15万円程度(2針クオーツ)で売られることもあり、相場が高めの自動巻仕様ですら20万円台前半といった水準です。

その相場と比べると、プラチナのこのブルガリブルガリ30万円台後半というのは自然なことだと感じます。

このプラチナ仕様のブルガリブルガリは、定価200万円以上というかなり高いモデル。

通常のブルガリブルガリが普通の裏蓋なのに対して裏スケ仕様であったり、ブルガリブルガリのデザインがモチーフになったDバックルが装備されていたりと、他のモデルとは差別化要素が多いモデルです。

たまに白文字盤=プラチナと勘違いされる方もいますが、ステンレスモデルでも白文字盤は存在。実は同じ白文字盤でもステンレスとプラチナでは違いがあり、それは「AUTOMATICのフォントが異なる」という点です。

ステンレスはゴシック体なのに対して、プラチナは明朝体。ブルガリロゴ下に書かれたPLATINUMの文字の有無、という差もありますが、90年代半ばまでに製造された初期型には「PLATINUM」の文字はありません。

同じような見た目の革ベルトステンレスモデルが10万円以下で売られているため、30万円台後半という相場のこのプラチナモデルに対して、「割高」という見方もできます。

しかし、プラチナ製の時計が30万台後半で買えるという視点で考えると「お買い得」という印象にもなるでしょう。

まして、ブルガリというハイブランドによる時計ですし、ブルガリ自体のラインナップの中でもかなり高級なモノとして細部までよく作られているのです。

ブルガリ ブルガリブルガリ 33mm BB33PL¥600,000〜¥600,000(2024年11月21日現在)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2008年3月
の安値(ヤフオク)
2017年5月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ブルガリ
ブルガリブルガリ
BB33PL
中古 9年
2ヶ月
¥600,000 ¥399,600 -200,400 66.60%

2000年代半ばまで店頭で新品が売っていたという事情もあるためか、2008年頃におけるこの時計の相場は60万円程度といったところ。

それでも200万円以上という定価よりだいぶ安い水準だといえるでしょう。

しかし、リーマンショック後に相場が30万円台後半となってからは、今に至るまでずっとその状態が続いています。

これだけ魅力的かつ豪華なモデルが30万円台で手に入るわけですから、コレクションの1本として検討する価値はあるでしょう。

ちなみに、文字盤には3つの年式が存在。

古い順に

  • AUTOMATIC表記のみ
  • PLATINUM AUTOMATIC表記
  • BVLGARIロゴ PLATINUM AUTOMATIC表記あり
  • となっています。

    新しい方が高い傾向があるブルガリブルガリですが、BB33PLはどの年式でも30万円台後半という水準という傾向です。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
    本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。