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現在相場考察

ここ1年で8万円以上も値上がり、GMTマスター16700赤青ベゼル

2017年5月20日更新
ロレックスのGMTマスター16700について斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年3月の安値(楽天)と2017年5月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年2ヶ月での変動は¥84,840だった。

GMTマスター 青赤ベゼル (N番) 16700についての考察(2017年5月)

かつてはスポーツロレックスの中で最も不人気かつ安値という存在だったGMTマスターですが、2007年にステンレスが6桁リファレンスにモデルチェンジした際より高値となりました。

そして、今の相場においてこのGMTマスターは5桁リファレンスステンレスモデルの中で、デイトナを除くと最も高い価格帯に位置しているのです。

また、ヨットマスターロレジウムをステンレスモデルだと判断した場合でも、その相場はロレジウムより高く、デイトナ16520の次に高い5桁ステンレススポーツであることに違いはありません。

一方、6桁リファレンス時代となるとGMTマスター2はサブマリーナより安く、116710LN116610LNの比較では116710LNのほうが安い傾向です。

なお、GMTマスターには『GMTマスター』と『GMTマスター2』がありますが、『GMTマスター』は5桁時代の99年に生産終了。それ以降は『GMTマスター2』のみの販売となっています。

GMTマスター』は1950年代に出た6542が初代モデルで、その青赤ベゼルとともにキャラクターがはっきりした歴史あるモデル。

しかし、その歴史あるモデルの最終型である16700が特にGMTマスターシリーズの中で高値となっていないのは、『GMTマスター』と『GMTマスター2』の見た目が殆ど変わらず、両者は“同じ”存在として扱われているからでしょう。

そのため、この現在の中古相場では16700GMTマスター)、16710GMTマスター2)もほぼ同じ水準です。

ロレックス GMTマスター 16700¥1,349,300〜¥2,640,000(2024年11月23日現在)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2016年3月
の安値(楽天)
2017年5月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
GMTマスター
青赤ベゼル
(N番)
16700
中古 1年
2ヶ月
¥615,000 ¥699,840 84,840 113.80%

このGMTマスター、現行当時は30万円台前半という新品実勢価格でしたから、現在相場は“新品で買っても倍以上値上がり”という状態です。

また、凄いのは一度高くなったと思っても、そこから更に値上がりしている点。

2016年3月の相場は61万円程度で、その時既に「高い」という印象があったにもかかわらず、その1年後には約8万円も値上がりしています。

ちなみにこの記事の個体はN番という年式なのですが、これはシングルロック、トリチウム仕様という前期モデルです。

これは2007年頃まで、最も人気の無いスポーツロレックスの条件だったため、かつてはかなり安く売られていてもあまり見向きもされない存在でした。

しかし、そんな超不人気モデルが今となっては1年単位で8万円以上の値上がりをする強いモデルへと変化しているのです。

かつて不人気だったデイトナミルガウスがプレミア価格になったということは、90年代後半から知られていることですが、このGMTマスターの値動きもデイトナミルガウスに共通する現象だと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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