ブロードアローシリーズは、高級なスピードマスターとして2001年にデビュー。
搭載するムーブメントはロイヤルオークなど高級クロノグラフでおなじみのフレデリックピゲですが、それまで手巻きのほうが高級だったスピードマスターシリーズにおいて、手巻きより高級な自動巻モデルとなってしまいました。
オメガは、搭載するベースムーブメントによって価格序列が決定される傾向があるため、ムーブメントの事情を知らないと展開が分かりづらいという事情があります。
とはいえ、時計ファンからするとフレデリックピゲという名前にブランド価値を感じるのは確か。
そのため、安価で手に入るフレデリックピゲモデルとして長らくブロードアローは人気のあるモデルです。
そんなブロードアローですが、最近は値上がり傾向。
特に、シリーズにおいて最初に出た白文字盤+青針の3551.20は現在30万円以上となっています。
3551.20が現行だった頃の新品実勢価格は25万円前後ですから、まさに「新品で買っても値上がり」状態。
しかし、同じくフレデリックピゲ搭載のブロードアローでも、まだ20万円台前半で買えるモデルが存在します。
それがこのオリンピックコレクションです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2015年11月 の安値(ヤフオク) |
2017年5月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オメガ
スピードマスター ブロードアロー オリンピック 321.10.42.50.04.001 |
中古 | 1年 6ヶ月 |
¥240,000 | ¥248,000 | 8,000 | 103.33% |
このオリンピックモデル、基本的な内容は現在30万円以上のブロードアローと同じだと感じますが、ムーブメントに関してはこちらのほうが豪華です。
両者ともフレデリックピゲベースなのですが、このオリンピックモデルはコーアクシャル脱進機仕様。
つまり、安く買えるほうがムーブメントの内容としては良いモノとなっているのです。
にも関わらず、このオリンピックモデルが安く買えるというのはこの文字盤デザインが不人気だからでしょう。
なお、同じデザインの文字盤で、これより廉価なスピードマスターデイト(3231.04)もあるのですが、そちらは通常文字盤よりオリンピック仕様の方が高い相場です。その理由は、おそらくデイト(3231.04)のほうがかっこよく見えるからでしょう。
針はオリンピック仕様、オメガのロゴも通常のものとは違いクラシカルなものとかなり凝っているのに安く買うことができるというのは魅力的。
ちなみにフレデリックピゲベースのムーブメントは人気のある3551.20でもこのコーアクシャル仕様でも、FP1285というムーブメントがベースとなっており、ロイヤルオークなどに搭載されるFP1185とは少し違うモノとなっています。
とはいえ、20万円台前半でフレデリックピゲ+コーアクシャル脱進機仕様のクロノグラフが買えるというのはかなり安いと思います。
文字盤のデザインは好みが分かれるところでしょうが、価格を考えると魅力的だと思います。
特に現在20万円台前半でポーンと買う選択肢として、チュードルのクロノタイムなどとともに検討する価値がありそうです。
クロノタイムはバルジュー7750ベースですが、このブロードアローはブレデリックピゲベース。
搭載するベースムーブメントの視点だと、このブロードアローに軍配が上がります。