最近人気のあるレベルソですが、特に90年代後半に造られたモデルの人気が高く、その時代のビッグレベルソやレベルソデュオはなかなか値上り傾向です。
レベルソクラシックはかなり小さく感じてしまうサイズであるということやクオーツムーブメントの個体が多い傾向から、ビッグレベルソ以上のモデルを狙う人が多いように感じます。
ビッグレベルソはレベルソデュオと同じサイズで、2針+スモセコのシンプルな腕時計。
クラシックと同様、文字盤をひっくり返した先にはなにもなく、文字盤を保護するという役割が与えられています。
もともとレベルソはこのように「文字盤を保護する」という目的で文字盤がひっくり返る機能が備わっているわけですが、最近はひっくり返した先に、裏スケ、一つの文字盤などの仕掛けがあるほうが好まれますし、レベルソとしても高級なモデルという位置づけです。
このグランドレベルソ976というモデルは、ひっくり返すと裏スケ仕様になっているモデルであり、グランドいう名の通りの高級モデル。
にもかかわらず現在、ビッグレベルソよりも安いのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2013年2月 の安値(ヤフオク) |
2017年5月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ジャガールクルト
グランドレベルソ976 Q3738470 |
中古 | 4年 3ヶ月 |
¥398,000 | ¥456,900 | 58,900 | 114.80% |
現在、ステンレスのビッグレベルソは50万円前後という相場ですが、このグランドレベルソ976は45万円前後。
ビッグレベルソより大きく高級なモデルでもあるグランドレベルソ976は、出た時期も新しく、本来であればもっと高い相場となっていてもおかしくありません。
しかし、2013年との相場比較でも値上がりした額は6万円程度と、ビッグレベルソなどと比べてかなり低い水準です。
その頃は、ビッグレベルソよりもこのグランドレベルソ976が高かったのですが、レベルソデュオと比べてもこのグランドレベルソ976のほうが高かったのです。
近代的かつ高級なグランドレベルソ976は、なかなか人気な要素を兼ね備えていると思うのですが、そこまで人気となっていないのにはいくつか理由がありそうです。
1つはレベルソの種類が多すぎて、グランドレベルソ976自体の存在を知る人が少ないという点。
もう一つの理由は、このグランドレベルソ976がレベルソとしては“分厚い”と判断されるほどの厚みがあるため不人気であるという点です。
グランドレベルソ976は既に生産終了となっており、その生産された期間も短め。
ですから、現行当時でもそこまで人気がなく、生産終了して認知度も下がったという要素が重なったのでしょう。
グランドレベルソ976には白文字盤と黒文字盤が存在しますが、特に黒文字盤のほうが安めでお買い得。
今の相場だと、このグランドレベルソ976という選択は、とても魅力的に感じます。