ここ最近70万円以上という相場が普通になりつつある5桁リファレンス時代のGMTマスター2。
3色あるベゼルの中で最も人気かつ品薄状態なのは青赤ベゼルで、現在70万円台でも売出し情報が無いという状況になっています。
このGMTマスター2の相場は、5桁リファレンスのスポーツロレックスの中でデイトナの次に高いという水準。
しかし、昔からこのような相場がずっと続いていたわけでは無く、特にスポーツロレックスに大きな注目が集まったロレックスブームの2000年頃は最も安く買えるスポーツロレックスという存在でした。
その頃人気だったのはエクスプローラ1で、デイトナの次に高いという状況なのは今のGMTマスター2と同様です。
その頃、エクスプローラの定価は約34万円(税別)でしたが、実勢価格は基本的に40万円以上という水準。
そして、そのとき最も安かったのがこの16710の青赤ベゼルなのです。
あるお店の新品価格は、青赤が329,700円、赤黒が341,250円、黒が365,400円という具合で、黒ベゼルが最も高かったのです。
ちなみに、ベゼルディスクは単体で交換可能であり、その費用は1万円程度であったため、安い青赤ベゼルを買ってから黒ベゼルに交換した方もいるでしょう。
このベゼルディスクの交換というのは、現在でも可能な模様。
しかし、交換可能であるにもかかわらず、色によって相場が異なるというのは現在も同じです。
ただ現在にかけて、
- 青赤ベゼルが最も高い
- 相場が倍以上
という大きな“差”も存在。
かつて新品でこのGMTマスター2を買うということは、最も安いスポーツロレックスを買うということでしたが、今ではそれが最も高い存在(デイトナを除く)となっているのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2000年夏頃の新品実勢価格(2社平均) | 2017年5月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
GMTマスター2 黒ベゼル 16710 |
新品 | 16 | ¥342,825 | ¥682,560 | 339,735 | 199.10% |
2000年頃において、GMTマスター2が安く入手可能なスポーツロレックスであることは、時計専門誌でも「あたりまえ」として言及されれることでした。
しかし、その頃の評論としては「GMTマスター2が安く買えるからといって買っても、後からエクスプローラが欲しくなるのではないか」ということが普通。
定価を考慮しても、他のロレックスの新品実勢価格を考慮しても安く、特に黒ベゼルがお買い得としながらも、強く推奨されない時計でだったのです。
2000年頃、多くの人に無視されたGMTマスター2ですが、今では世界中の人が「欲しい」と思う時計へと変化。
そしてその変化は、かつての新品の倍という中古相場でも確認することができるのでうす。