今となっては“普通のモデル”という印象のラジオミールですが、実は2005年頃まで高級モデルだったということは、以前より何度も記事でお伝えしたとおりです。
そして、その時期に造られた高級ラジオミールには通常モデルの他に、とても魅力的な限定モデルが多々存在します。
例えば、「デットストックムーブメントを搭載したモデル」というようなとても粋なモノも存在。
特にロレックスムーブメントを搭載したプラチナモデルPAM00021は、今売り出されたらいくらになるのか検討もつかないほどのレアモデルです。
また、ヴィーナス179を搭載した2カウンタークロノグラフPAM00047などはとてもかっこよく、そのムーブメントのレアさだけでなく見た目の評価も高いモデルです。
このようなレアムーブメントを用いた粋で豪華な限定モデルは全てラジオミールへの用意であり、ルミノールにおける最も豪華なムーブメントはフライバック機構のエルプリメロにとどまります。
限定のダイヤモンド仕様はルミノールにもラジオミールにも存在しますが、ルミノールは通常モデルとムーブメントが変わらないのに対し、ラジオミールだとムーブメントが変化。
その頃、ラジオミールの通常モデルには「ゼニスエリート」が搭載され、それはそれで今となってはとてもレアな仕様なのですが、ダイヤモンド文字盤仕様となるとさらに上級なムーブメントが搭載されていたのです。
そのムーブメントこそ、フレデリックピゲであり、それを搭載したラジオミールはすべて限定モデルとなっています。
通常モデルを見ると2005年頃までのパネライは安い順に、
というような棲み分けがなされていました。
一番高級なゼニス製ムーブメントが搭載されたラジオミールとルミノールクロノはどちらも裏スケ仕様であったのですが、その頃「裏スケのパネライ」はゼニス以上の高級ムーブメントでないと設定が無かったのです。
今では2005年頃より前の高級パネライはとても評価され、特に金無垢ラジオミールは最近とても高い水準に達しています。
そして、それより高級なのがこのプラチナラジオミールです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2014年8月 の安値(ヤフオク) |
2017年6月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オフィチーネパネライ
ラジオミール PAM00065 |
中古 | 2年 10ヶ月 |
¥1,980,000 | ¥2,224,000 | 244,000 | 112.32% |
このプラチナラジオミールは2000年に限定モデルとして登場。
通常の金無垢モデルと異なるのは、
- 42mm
- フレデリックピゲCal.6850
- プラチナ
という点です。
プラチナのパネライという存在自体が少なく、さらにプラチナモデルという存在はパテックフィリップなどだと特別人気となる要素。
ですから、このプラチナという要素こそ、高級ラジオミールととても相性が良く、さらに限定のレアモデルとなると今よりもさらに評価されても良さそうだと感じます。
ただこのモデル、最近は売出情報が少ないですが、パネライが徐々に注目され始めた2001年頃においては、店頭で売っている姿を見かけるのが普通というほど“特別珍しくない”モデルでした。
とはいえ、それは金無垢ラジオミールでも同じことであり、今となってはどちらもレアなことに違いはありません。
よって、プラチナ+フレデリックピゲという強いレア要素を備える高級ラジオミールPAM00065は今後も期待できるモデルだと感じます。