今ではPt、PG、WGというように基本的な希少金属全てをラインナップするデイトナですが、90年代後半に16519が登場するまで長らくステンレス、YG、そのコンビという選択肢しかありませんでした。
また、WGモデルも当初は革ベルトのみの展開であり、ブレスレットモデルが登場したのは2004年のことなのです。
そしてその2004年に登場したのが赤針が特徴的なこの黒文字盤だったのですが、その際多くのデイトナファンが「待っていました」と感じたことでしょう。
それまで、デイトナの豪華ブレスレットモデルはYGしかありませんでしたから、WGモデルが出たというのはかなり大きな出来事だったのです。
しかし、今となってはこれより上のプラチナモデルという存在があり、この116509に対する印象はかつてのように大きなインパクトではなくなりました。
その結果、WGデイトナの現在相場は2010年と比較して、“ほぼ変わっていない”というあまり値上がりしていない状況なのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2010年10月 の安値(ヤフオク) |
2017年6月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイトナ 116509 |
中古 | 6年 8ヶ月 |
¥2,180,000 | ¥2,380,000 | 200,000 | 109.17% |
現在の238万円という価格は、YGの116528とかなり近い額です。
YGモデルは現在約232万円という額ですが、それと比べてWGモデルは6万円ほどしか高くありません。
そして興味深いのは、YGモデルである116528の2010年における相場が130万円程度だったのに対し、WGの116509は同じ頃218万円もしたという点。
つまり、過去においてYGとWGモデルの価格差は88万円もあり、その価格差から「WGモデルは超高級」という印象がありました。
しかし現在、88万円あった価格差はたったの6万円しかなくなり、116509にはお得感すら感じてしまいます。
ちなみに現在、238万円という価格ではステンレスのノーチラスがギリギリ買えるかも、といったところでしょう。そのノーチラスとは3800/1Aなのですが、この116509がデビューした2004年頃は120万円程度という水準でした。それが今となっては約2倍ほどにまで上昇しています。
2004年において、200万円以上の時計を買おうと思った人、憧れていた人のどちらも注目していたのはホワイトゴールドブレスレットのデイトナでしょう。
しかし、そこから10年以上経った今、その頃の憧れモデルは「お買い得」となっているのです。