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現在相場考察

100万円以上の値上り、パテックフィリップワールドタイム5130G

2017年6月21日更新
パテックフィリップのワールドタイムについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2012年11月の安値(ヤフオク)と2017年6月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この4年7ヶ月での変動は¥1,139,790だった。

ワールドタイム 5130Gについての考察(2017年6月)

パテックフィリップ独特の機構といい、見た目といい、古いモデルのオークション価格といい、なにかと強い話題性を秘めているワールドタイム

現在のように普通に売られるようになったのは、2000年にデビューした5110以降で、それを現代版ワールドタイムの初代だとすると、2016年にデビューした5230で三代目となっています。

現在よく見かけるのは二代目の5130ですが、デビューしたのは2006年のこと。

初代と比べて大きく変わったのはケースの経で、5110より一回りほど大きくなっています。

初代モデルの5110は、人気のあったにもかかわらず6年という比較的短いタイミングでモデルチェンジされたのは、ケースサイズが大きな理由かもしれません。

というのも5110がデビューした2000年頃は、一般的なメンズサイズは35mm前後スポーツモデルは38mmか40mmという大きさが一般的。

それが、2002年のパネライブーム以降、44mmというパネライの大きさに触発されて、他のブランドも大きくなってしまったのです。

そして、大きくなったワールドタイム5130はパテックフィリップの狙い通り人気モデルとして、多くの人からも憧れられます。

5110と比較して常に相場は高めな5130ですが、人気というだけでなく、デビュー当初より新品実勢価格が高めという事情もあります。

そのため、2012年11月という時期においても200万円を下回ることはありませんでした。

その頃、5110のほうは約180万円という水準だったため、新型のほうが旧型より40万円程度高く、若干“割高”と感じさせる相場だったといえるでしょう。

しかしそれが、なんと100万円以上の値上り状態

5110の場合、2012年と比較すると70万円程度の値上り状態ですから、5130のほうが値上り額が勝っているのです。

(現在参考の腕時計がありません)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2012年11月
の安値(ヤフオク)
2017年6月
の安値(楽天)
変動額 残価率
パテックフィリップ
ワールドタイム
5130G
中古 4年
7ヶ月
¥2,206,050 ¥3,345,840 1,139,790 151.67%

しかもこの個体は、ケースに凹みがあるため、訳あり価格として現在相場としてはかなり安めな個体。

ちなみに、訳ありでない通常の5130は、現在380万円以上という水準であるため、それを現在相場と定めた場合、2012年から値上がりした額は1,686,850円となります。

また、二代目ワールドタイムにはクロワゾネ文字盤など特殊なモデルも存在。

現在、クロワゾネ文字盤が1本売られていますが、その価格は1480万円です。

初代モデルはシンプルなラインナップであり、クロワゾネ文字盤のようなものは存在しませんでした。

二代目モデルの場合、ケース拡大による近代化だけでなく、このクロワゾネ文字盤のような存在が、より一層人気を高めているのかもしれません。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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