主にアンティークロレックスと呼ばれるのは4桁リファレンスのモデルですが、80年代に生産されたモデルもアンティーク扱いされています。
その頃のモデルは、4桁リファレンスから5桁リファレンスへの移行期とも表現でき、生産年数が短めであるという特徴があります。
80年代ヴィンテージの中で最も高値な傾向なのが、エクスプローラ2 16550のアイボリー文字盤。
16550の見た目は、一見するとよく見る5桁リファレンスの16570と似ていますが、ベゼルのフォント、また80年代ロレックス特有のデイトのフォントからヴィンテージ感を感じることができるという魅力が存在します。
この時期登場したロレックスは、エクスプローラ2の他に、GMTマスター2、サブマリーナ、シードゥエラーがありますが、より通常の5桁リファレンスと見た目の区別が付きづらいという事情も存在。
そのため、通常の5桁リファレンスより希少でありながら、同じ相場ということもあったのです。
特にサブマリーナの場合、4桁リファレンスモデルの1680から5桁リファレンスの16610に至るまで、2つのモデルが存在するため、分かりづらいという傾向があります。
16800は1680の後継モデルとして、1980年頃から86年ごろまで製造された模様です。
そして、168000は1988年前後のわずかな期間にのみ製造されたという超短命モデル。
見た目の印象では、16610との違いを見出すことはできず、両者は間違い探しのような差しかありません。
しかし、168000という6桁リファレンスと、その生産年数の短さにより、かなり強いキャラクターであることは確かです。
これだけ強いモデルである168000ですが、なんと2016年10月の時点では16610と同じ価格で購入可能でした。
その様子は10月19日の記事に書いたとおりですが、その時点から約8ヶ月後の今にかけて10万円以上高くなっています。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年10月 の安値(楽天) |
2017年6月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
サブマリーナ 168000 |
中古 | 0年 8ヶ月 |
¥527,040 | ¥666,500 | 139,460 | 126.46% |
16610と168000の違いが何なのかというと、それは搭載するムーブメントです。
このムーブメント自体も比較的短い間しか製造されなかったという希少性があり、80年代ヴィンテージ独特の要素です。
また、168000のデイト表示のフォントも、80年代までに採用されていたモノであるというヴィンテージ感が存在。
「16610に見えるこのモデル、実は168000という希少モデルである」というのはオーナーとして所有満足感が高そうな1本です。