パネライのパワーリザーブモデルはA番=1998年から存在しますが、そのPAM00027というモデルは中央にパワーリザーブインジケーターがあるデザイン。
パネライが流行り始めた2001年には既に左右非対称デザインが特徴的なPAM00090にモデルチェンジされていたのですが、そのPAM00090はなんと今でも現行モデルです。
2001年頃において、PAM00090というモデルはGMTとともに「少し変わったパネライ」という印象で、人気モデルの片隅に隠れているというような存在でした。
2001年に主流モデルだったのは、40mmのブレスレットモデルPAM00050だったのですが、その翌年2002年には“PAM00050をパワリザ化したようなモデル”であるPAM00126が登場します。
当時のパネライにおいて、40mmブレスレットモデルは高級モデルという印象で、革ベルトの44mmオートマチックより高いという印象。特に、クロノグラフは、エルプリ搭載の最高級モデルということもあり、デイトナ並みに高い時計という印象でした。
そして、40mmパワーリザーブもクロノグラフに近いぐらい“高級なモデル”という印象。
実際PAM00090よりPAM00126のほうが高かったのですが、その理由は40mmブレスレットモデルだったということだけでなく、文字盤のデザインにも存在。
それまでのパワーリザーブモデルとは異なり、PAM000126にはスモールセコンドの部分とパワーリザーブインジケーターの部分に銀の差し色が挿入。それがブレスレットと合わさることにより、見た目の格好良さと高級感を引き立てたのです。
そして、PAM00126が登場した翌年、PAM00126の44mmバージョンであるPAM00171が登場します。
その頃、44mmのブレスレットモデルは出たばかりだったため、40mmブレスレットモデルよりさらに高値で売られていました。
44mmのブレスレットモデルはチタンになるという違いが存在するのですが、このPAM00171はベゼルとブレスレットの一部がポリッシュ仕上げのステンレス。このように凝ったブレスレットが採用されているのは、エルプリ搭載のクロノグラフなどの高級モデルです。
そのため、PAM00171はルミノールベースが25万円程度で売られていた2011年頃でも、50万円以上という相場。
しかし、そこから今にかけて6万円しか相場が変わっていないのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2011年5月 の安値(ヤフオク) |
2017年7月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オフィチーネパネライ
ルミノールマリーナ PAM00171 |
中古 | 6年 2ヶ月 |
¥520,000 | ¥580,000 | 60,000 | 111.54% |
PAM00126がデビュー後3年程度で生産終了となったのとは異なり、このPAM00171はデビュー後10年近く製造されました。
そのため、今となってはPAM00171より、数が少ないPAM00126のほうが高値となっています。
ましてPAM00126は、40mmブレスレットに注目が集まっている時期にデビューしたため、PAM00171より記憶に残る存在であるのです。
ということでこのPAM00171、今の相場において相対的にお買い得価格であり、「PAM00090に10万円足せば買える」という状況です。
PAM00090が50万円近い今、チタンとステンレスのコンビという凝ったブレスレット代が10万円程度であると考えると、なかなか良い選択肢だと思います。