エクスプローラの14270といえば、まさにロレックスブームのきっかけを作った1本。
スポーツロレックスの中で最も廉価に位置するエクスプローラですが、2000年前後において、ステンレスモデルの中ではデイトナの次に高いという存在でした。
価格は勿論プレミア価格であり、定価より新品実勢価格も中古価格も高いという状態。
そして、それほど高値状態だったということは、大変な人気があったわけであり、高値にも関わらず多くの人が購入した結果、流通本数も多い1本です。
特に当時はGMTマスター2が不人気で、定価はエクスプローラより高いにもかかわらず、エクスプローラの中古価格以下の値段で新品が売られていました。
2001年には114270にモデルチェンジされましたが、その際若干114270のほうが高値になっただけで、特に相場は変わらない傾向。
しかし、その後エクスプローラには異変が起こり、2007年頃には既にスポーツロレックスの中で一番安いという実勢価格となっていたのです。
そして、2008年のリーマンショック以降、14270の中古相場はロレックスブーム以降では考えられないほどの値下がりとなり、20万円台前半という水準まで下落。
ただそれは2013年以降に価格回復し、その頃には30万円台後半という水準になり、リーマンショック以前よりも高くなった結果となりました。
けれども、エクスプローラには惜しい点が1つ存在。
それは、2013年から相場はほとんど変化していないという点です。
例えば、14270と同じ時期にこれと同じくプレミア価格だったデイトナ16520は昨年夏と比較して50万円以上高くなりましたし、他のモデルでも2016年夏頃と比べて高くなったモデルは多々あります。
さらに、全体的にすごく高いという印象だった2014年と比較しても、値上がりしているロレックスが多々ある中、かつての人気モデルであるエクスプローラの相場は相変わらず変わっていないのです。
エクスプローラ2の16570も同じく相場が変わらない傾向でしたが、この数ヶ月間の間で相場が上昇中。
つまり現在の14270相場は、5桁時代のSSスポロレの中で、おそらく唯一2013年から相場が変わらないという稀有な存在なのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年10月 の安値(楽天) |
2017年7月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
エクスプローラ 14270 |
中古 | 0年 9ヶ月 |
¥389,000 | ¥378,000 | -11,000 | 97.17% |
エクスプローラはかつての大人気モデルというだけでなく、
- そのシンプルさ
- デザインの魅力
- 36mmというケースサイズのバランス感
- 使い勝手がとても良い
というような魅力が満載の時計。
かつて流行った時計の中には「流行りに実力が伴わない」というモノもありますが、エクスプローラの場合はかなりの実力派であることが分かります。
そして、これだけ魅力的な時計ですから、一度手放した人も、再度戻ってくる傾向が多々あるという事情も存在。
ですから、潜在需要があるモデルながら、今でも2013年と同じ水準で購入可能というのは、お買い得であるのです。
もちろん、2011年頃と比べると10万円以上の値上がり状態。
しかし、先のように人気のあるロレックスは、2014年と比べても値上がり状態かつ、この1年から半年の間でさらに急激に値上がりしたというモデルが多々あります。
よって、それら値上がりモデルと比べて、人気に遜色ないエクスプローラ14270が2013年と同じ価格というのは、魅力的だと判断することができるのです。