金無垢のアクアノートが希少なモデル、という印象はあまりありませんがそれは第二世代モデルになってからのこと。
第二世代の5167Rになってから金無垢モデルはローズゴールドとなり、さらにデビューした時期においてパテックフィリップというブランド自体に注目が集まっていたため、目立つ要素が多く結果として流通量も多めとなっています。
しかし、初代アクアノートにおいて金無垢モデルはひっそりとラインナップされていた少数派。
ケースはイエローゴールドで、ラバーベルトもステンレスと同じ黒のモノが採用。目立たない要素が多かっただけでなく、流通量自体が現行当時からかなり少なかったという事情もあります。
初代アクアノートは、その新しいスポーツモデルというカジュアルさによって、第二世代以上にステンレスモデルが中心となっていたモデルです。
実際、1997年に登場した際はステンレスの5060Aしかラインナップが存在せず、金無垢モデルが出たのはその後のこと。
ステンレスモデルが中心的存在にもかかわらず、パテックフィリップという高級ブランドゆえに金無垢モデルが要求されるのか、ひっそりと金無垢モデルが用意されていたのです。
これは、同じ時期に登場したヴァシュロンコンスタンタンのオーバーシーズやピアジェのアップストリームにも見られる傾向で、ステンレスメインのモデルにひっそりと金無垢モデルが存在。
アクアノートの金無垢モデルは、上のブランドより認知度は高いでしょうが、それでも初代モデルの金無垢モデルが地味な印象という傾向はあるでしょう。
地味な印象の初代モデルですが、初代でしか採用のない要素というものが存在します。
それが、ブレスレットモデルの存在とミディアムサイズの金無垢という存在。
ブレスレットモデルは、ラージの5065/1Jとミディアムの5066/1Jが存在しますが、今ではどちらも売り出されていることを見かけることすら無いという超希少モデル。
それに対してラバーベルトモデルは一定数存在するものの、第二世代と比べて数が少ない傾向です。
そして初代モデルは第二世代とは異なり、まだアクアノートとノーチラスが注目されていなかった時期から存在するため、過去にはかなり安く売られていた時期があったのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2003年秋頃の安値(タイムトンネル) | 2017年7月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
アクアノート 5066J |
中古 | 13 | ¥1,047,900 | ¥2,632,000 | 1,584,100 | 251.17% |
この時計、2003年頃においては、中古が約100万円という水準。ちなみに、新品でも130万円程度で買うことが可能でした。
ちなみにその頃のステンレスモデルは80万円台といったところで、意外にも金無垢とステンレスとの価格差が少なかったのです。
しかし、それからアクアノートは世界的に人気モデルとなり、今では金無垢モデルはレアと評価され、かなりの値上がり額となっています。
ちなみに、この5066Jは価格に開きがあることもあり、程度は異なりますが今でも230万円程度で入手可能なこともあります。
ただ、安いモノが230万円だったとしても、過去価格と比べて100万円以上の値上がりをしたことにかわりはなく、凄い時計に違いないのです。