スポーツ系では5桁リファンレス時代と6桁リファレンス時代において、文字盤にダイヤが装飾された豪華なモデルのラインナップが変更されているという点があります。
通常、ロレックスのモデルを見るときにダイヤモデルにはあまり目がいかないため、意外と注目されていないダイヤモデルという存在。その中でも特に面白いと感じるのがヨットマスターの16628NGRです。
6桁リファンレス時代において、ダイヤが散りばめられた豪華なスポーツモデルというと、デイトナやGMTマスター2。また、サブマリーナのダイヤ文字盤が既に廃止されたため、現行モデルにおいてダイヤ文字盤自体の存在は、デイトナとGMTマスター2に限られ、最も豪華なスポーツ系という印象のヨットマスター2にすらダイヤ文字盤はありません。
しかし、5桁時代においてダイヤ文字盤という位置づけはだいぶ違ったのです。
GMTマスター2、サブマリーナ、デイトナ、ヨットマスターにダイヤ文字盤が存在。
そして、今のGMTマスター2、116519SARUのようなダイヤが多数ある超豪華な文字盤ラインナップが多数あるということもなく、ラインナップの全体像はシンプルだったのです。
サブマリーナとGMTマスターは、ドット部分がダイヤ、バーの部分がサファイアorルビーという点が共通。
また、デイトナの場合、デイトジャストの10Pダイヤに相当する8Pダイヤ仕様しかなく、その存在も革ベルトモデルに限られたのです。
その中でもシェル文字盤を用意していたのは、デイトナとヨットマスターのみ。
さらに、ルビーやサファイアとシェル文字盤の組み合わせというのはヨットマスターにしかなかった仕様です。
6桁時代になって選べない仕様となった、サファイヤとダイヤの文字盤。その仕様であるサブマリーナの16613SGや、GMTマスター2の16713SRは、今とても魅了的に見える存在です。
そして、その仕様のままさらにシェル文字盤という要素が加わっているこの16628の見た目はとても眺めていて飽きません。
この希少な『ルビー+シェル』という組み合わせの豪華モデルに対するファンは一定数いるためか、2013年と比べて50万円以上の値上がりとなっています。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2013年12月 の安値(ヤフオク) |
2017年8月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
ヨットマスター 16628NGR |
中古 | 3年 8ヶ月 |
¥2,100,000 | ¥2,673,000 | 573,000 | 127.29% |
16628には『シェル+宝石』モデルでも、
という2種類が存在。
サブマリーナ16613SGの見た目をそのままシェル文字盤仕様にしたNGSに対して、NGRのほうはGMTマスター2の「RG」とは異なり、ドットの部分までルビーになっているという特徴があります。
そして興味深いのは、同じ豪華モデルの両者でも、ルビー仕様の「NGR」のほうが同じ時期において高い傾向があるのです。
確かに、ルビーの色合いとホワイトシェル、そしてその文字盤とイエローゴールドの組み合わせはとても魅力的。また、ドットの部分までルビーとなっている文字盤はおそらく他に存在せず、かなりレアな組み合わせだと思います。
この『シェル+ルビー』という豪華な文字盤は、豪華でありながらもシンプルな配置に収められているという点も魅力的な点の1つ。
ということでこのモデル、単に豪華というだけでなく、そのツボな内容から一定数のファンがおり、きちんと値上がりしている豪華モデルであるのです。