この半年の間にノーチラスの相場が一気に上昇しており、その様子はまさにデイトナ16520と同じような感覚です。
かつて新品が100万円以下、安い中古だと50万円台で売られていたノーチラス3800の青文字盤は、今となっては250万円以上という水準の超高級時計へと変化。
これは、かつての4桁リファンレスのスポーツロレックスのような値上がりであり、驚くべき状況です。
実際、4桁リファレンスが値上がりし話題になっていた際、青文字盤のノーチラス3800は50万円台で売られていたため、誰もがロレックスに注目している頃に買っておけば何百万円という単位で値上がりした時計です。
しかし、そんなノーチラスにおいてもう一つ驚くべき現象が起きています。
それは、金無垢モデルとステンレス青文字盤の価格差がほぼ無いという点。
最近、青文字盤のノーチラスは3800、現行の5711ともに値上がり状態ですが、それらは他の文字盤色と比べて数十万円高いという特徴があります。
そして、現在青文字盤の3800は250万円以下では売られていないため、金無垢モデルとたった20万円程度という価格差となっているのです。
さらにこの金無垢ノーチラスは、ダイヤ文字盤というさらに豪華な仕様。
通常ダイヤ文字盤という存在は、そこそこ評価されるため、高い付加価値となりますが、ノーチラスの場合はほぼ考慮されないという状況。
そのため、本来かなり高級である11Pダイヤ文字盤の金無垢モデルが、ステンレスモデルに20万円足せば買えてしまうのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年6月 の安値(楽天) |
2017年8月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
ノーチラス ダイヤ文字盤 3800/1J |
中古 | 1年 2ヶ月 |
¥2,480,000 | ¥2,734,000 | 254,000 | 110.24% |
ノーチラスの機械式モデルは、現在200万円以上出さないと買えないという超高級モデル。
ですから、その金無垢となれば200万円の倍、つまり400万円程度になっていてもおかしくないと感じるのですが、実はステンレスと対して差額が無いというのは興味深い点です。
通常、腕時計の中古相場は、金無垢モデルがステンレスの2倍から3倍、コンビが1割増しということが多い印象ですが、ノーチラスやデイトナのようにステンレスモデルが“プレミア価格状態”となっているモデルの場合、金無垢とステンレスとの価格差が少ない傾向です。
ですからノーチラスのような高いモデルを買う場合、金無垢モデルという存在は「なんとなく高そう」と見逃しがちとなる存在ですが、実はステンレスとほぼ同じ額で購入可能というある種のお買い得モデルであるのです。
さらに金無垢ノーチラスの場合、5年前の価格と比べて値上がり状態かつ、1年前と比べても値上がり状態。
そのため、単にお買い得というだけでなく、しっかりと値上がりする強いモデルという側面も持ち合わせています。