ゼニスといえば、有名なムーブメント『エルプリメロ』の本家。
マニュファクチュールとして高いブランド力を持つゼニスには、クロノグラフムーブメントのエルプリだけでなく、3針ムーブメントにも有名なムーブメント『エリート』が存在します。
そして、それらムーブメントを搭載した腕時計はかなりの人気となる傾向があり、デイトナ16520やパネライラジオミールなどはとても高値です。
ただそれは、ゼニス製ムーブメントを搭載する他社ブランドのモデルという傾向であり、ゼニス本家のモデルはどれもそこまで高くないという状況。中には2010年頃と比べて値下がりしているモデルも存在します。
それはエルプリメロを搭載するモデルでも同様で、人気のある見た目のクロノマスターTですら、2008年より2016年のほうが7万円以上安いという状況。
クロノマスターTは、エルプリメロというだけでなくトリプルカレンダーとムーンフェイズが付いた高級機。
その表情はとても高級感があるにもかかわらず、かなり安い額で売られていたのです。
しかしそれは、ステンレスモデルの場合。
このクロノマスターTには金無垢の上級モデルがあり、それはとても良い色合いのローズゴールド製。
そしてそのローズゴールドのクロノマスターTは、2009年と比較してきちんと値上がりしているのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2009年12月 の安値(ヤフオク) |
2017年8月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ゼニス
クロノマスターT (前期) 17.0240.410 |
中古 | 7年 8ヶ月 |
¥698,000 | ¥848,000 | 150,000 | 121.49% |
ステンレスが値下がり傾向なのに金無垢仕様は値上がりというのは、ブルガリでもよく見られる傾向。また、値下がり傾向であるステンレスモデルも実はきちんと人気があるという点もゼニスとブルガリには共通しています。
実際、ステンレスのクロノマスターTやブルガリスポーツクロノなどは現在相場だとすぐに売れてしまう傾向が強いと感じます。
ちなみに、このクロノマスターT金無垢モデルには前期モノと後期モノがあるので要注意。
シースルーのケースバックから見えるムーブメントのローターが金無垢仕様なのが後期なのですが、その内容だけでなく定価も高くなったことから、ちょっとした別物扱いという感じで、後期のほうが相場が高いので比べるときは確認したほうが良さそうです。
なお、このピンクゴールドのクロノマスターT前期後期を問わず、ギョーシェ仕様の文字盤とムーンフェイズとピンクゴールドの色合いがとてもよくあっており、世界中で需要がありそうな魅力的な見た目です。
見た目の高級感に現在相場は見合った額だと感じますが、他の時計と相対的に比べるとお買い得ともいえるでしょう。
とくに2009年の価格を見るとそれは明らかであり、この時計が当時69万8000円だったころ、これより安かったスポーツロレックスは、今ではこのクロノマスターTより遥かに高い水準です。
スポーツロレックスも魅力的な時計ですが、それより安い額でこのピンクゴールドのクロノマスターTが買えるということは、忘れがちなため覚えておいたほうが良い情報だと思います。