デイトナとエクスプローラは同じタイミングでモデルチェンジされる傾向がありますが、2016年3月においてもデイトナ116500LNと214270の新文字盤は同じタイミングでデビューしました。
新型が登場するということは、前モデルが生産終了になるということであるため、通常モデルチェンジの発表は前モデルの値上がりを意味するという場合が多いと感じます。
ましてそれがデイトナやエクスプローラという人気モデルとなればなおさら顕著。
しかし、そんな期待感とは裏腹に2016年において、デイトナの前モデル116520とエクスプローラ214270の前期文字盤は、値下がり傾向だったのです。
最も安くなったのは2016年8月から9月頃。
その際デイトナとエクスプローラは、なんと新型モデル発表時の相場より安くなるということになったのです。
しかし同年12月頃より相場は回復傾向に向かい、2017年になってからはかなりの値上がり状態となりました。
ただ値上がり状態となったのはデイトナやその他スポーツロレックスであり、エクスプローラだけは相場が変わらない傾向。
エクスプローラ214270の3・6・9がブラックアウト仕様の前期文字盤は、実はデビュー後6年程度しか作られていないという、よく考えてみるとなかなかレアなモデルです。
そして、今年値上がりしたロレックスの中には生産終了となっていない現行モデルも含まれる一方、本来値上がりしても不思議ではない生産終了の214270前期文字盤の相場は、安い状況が続いていたのです。
- エクスプローラという有名モデル
- ブラックアウト仕様
- 6年程度という短い生産期間
という濃い要素があるにもかかわらず、一旦安くなった2016年8月頃から長らく40万円台という状況が続いていたのです。
しかし、最近そんなエクスプローラの相場に変化が発生。
なんと50万円台前半という水準まで上昇しています。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年1月 の安値(楽天) |
2017年8月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
エクスプローラ (前期文字盤) 214270 |
中古 | 0年 7ヶ月 |
¥498,000 | ¥523,800 | 25,800 | 105.18% |
ただこの上昇した相場は、2016年3月とほぼ同じ水準。ですから、一旦安くなった2016年8月の相場から急激に値上がりしたというわけではなく、あくまで元の相場に戻ったという“弱い値上がり”です。
2010年に214270がデビューした際、39mmへとケースサイズが拡大されたことによるデザイン的なマイナス面が目立ったことから必ずしも評判が良いというわけではなかった214270。
実際、文字盤や針のバランスなど全体的なデザインのまとまりは前モデルである114270に軍配が上がるという意見が多いように感じます。
そして2016年にマイナーチェンジされた後期モデルは、文字盤の3・6・9が発光塗料仕様となっただけでなく針の長さにも変更が加えられたりするなど、全体的なバランスが整えられています。
これは、前期文字盤のデザインは改める必要があったということであり、まさに前期文字盤には不人気要素が含まれているという根拠ともなる出来事です。
しかし、歴代爆発的な高値となるロレックスは「現行時は不人気だったけれど、生産終了後に高騰」というケースが目立ちます。
よってこのエクスプローラ214270の前期文字盤も侮れない存在だと思います。