スポーツモデルの多くにおいて、モデルチェンジ前の最終モデルが評価されるという傾向があります。
その例として最も有名なのが16520のP番で、他の品番と比べて1.5倍程度高く評価されています。
それは、GMTマスター2の16710でも同様で、最終品番のM番は他の品番より2倍高い評価となっています。
しかし、GMTマスター16700の最終品番であるA番は長らく評価されておらず、他の品番と同じ額で売られている状況が続いていました。
“最終品番が高くない”という現象は他の人気モデルでも存在するのですが、それら共通点は、似ているモデルが継続して売られていたという点。
例えば2000年に生産終了となったエクスプローラ14270の場合、実質マイナーチェンジ版の114270が2009年頃まで生産されていまいた。
また、このGMTマスターの場合、同じ見た目のGMTマスター2は先のM番(2007年)まで製造。
そして、エクスプローラ114270の最終モデル、16710の最終モデルはともに評価されています。
ただ、16700の最終モデルは「GMTマスター2」の16710と形が似ているといっても、1955年から続く伝統的な「GMTマスター」の最終モデルです。
よって、似ているからといって評価されていなかったのは、少し不思議という印象もあり、2016年12月の記事でもお伝えしたとおりです。
しかしここにきて、16700の最終品番であるA番に少しの異変が起こっています。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年12月 の安値(楽天) |
2017年8月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
GMTマスター A番 16700 |
中古 | 0年 8ヶ月 |
¥626,400 | ¥734,400 | 108,000 | 117.24% |
2016年12月と比べて10万円の値上がり状態という立派な状態なのですが、実は16700全体が値上がりしているため、A番以外も値上がり状態です。
他の年式が70万円程度なのに対し、A番は3万円から4万円高いという状況となっています。
これはエクスプローラの14270も共通であり、最終品番のP番がこの数ヶ月で5万円程度値上がりしています。ちなみに、エクスプローラの場合、他のモデルの相場が変わっていないためP番のみが5万円値上がりした状況。
確かにエクスプローラ14270のP番は、ロレックスブーム時にプレミア価格として大注目されていたモデルであるため、日本人にとってはインパクトが強い要素があるモデルです。しかし、「GMTマスター」の最終モデルという16700はそれよりインパクトがあるはずです。
よって、値上がり兆しを見せつつある16700の最終品番であるA番ですが、その評価は相対的に見るとまだまだ低い水準であるため、今後も大注目のモデルだと感じます。