ジャガールクルトのレベルソには様々なシリーズがありますが、最近値上がり気味なのは90年代後半から2000年代前半にかけて製造されたモデルという傾向があります。
2000年前後といえば、まさに第一次腕時計ブームの真っ只中であり、ロレックスであればP番などの年式となります。
その時代のモデルの特徴として、
という点があり、程よいバランスから人気が高いのでしょう。
その頃のレベルソの中でも特に人気が高いのが「レベルソデュオ」。
デュオはケースをひっくり返すとGMT文字盤が現れるという粋なモデルなのですが、それだけでなくデザイン面からも人気が高い傾向です。
当時のレベルソの中で人気が高いビッグレベルソと同等のケースサイズが採用されており、さらに文字盤もギョーシェ仕様。
デュオでないビッグレベルソは文字盤がギョーシェではなかったため、仮にデュオ機能がいらなかったとしてもギョーシェ文字盤が良ければデュオを選ぶしかありません。
そのデュオにおいて最初に値上がりしたのはピンクゴールドのモデルであり、その上昇は20万円程度という水準でした。
また、ステンレスモデルも2016年には既に値上がりしており、2012年との比較で約15万円の上昇となっています。
そして、ステンレスモデルについては、この1年でそれが更に高くなっているのです。
その水準は、1年前と比べて5万円程度の上昇。
しかし、現在たまたま「値下げ」の個体が1本出たため、その上昇額は2万円程度に収まっています。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年7月 の安値(楽天) |
2017年8月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ジャガールクルト
レベルソデュオ 270.8.54 |
中古 | 1年 1ヶ月 |
¥478,000 | ¥497,880 | 19,880 | 104.16% |
レベルソデュオはとても魅力的な時計で、見た目の格好良さと独特の仕掛け、そしてそれが便利な機能であるというように良い要素がてんこ盛りの時計です。
しかし、レベルソ自体のラインナップが多いため、その良さが伝わりづらい傾向がありました。
そのため、マニアックなモデルとして、注目されづらいため短期間で値上がりするということはあまりない傾向がありました。
さらにステンレスモデルは金無垢モデルより値上がり開始が遅かったため、1年で値上がり状態というのはなかなかすごい状況だと感じます。
実際、この時計の要素からして、今ほどの値上がりは弱いともいえるのですが、この時計を知るまでのハードルが高いのは確か。
しかし、現在のように比較的短期間で値上がりしているということから、徐々にレベルソデュオは有名モデルとなっているのかもしれません。
そして、本当に有名モデルとなったなら、この時計の魅力を無視できる人は少なく、より需要が増えると思うのです。