腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

スポロレではない人気モデルは稀有、オイスターパーペチュアル114300ダークロジウム文字盤

2017年9月2日更新
ロレックスのオイスターパーペチュアル114300について斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年8月の新品実勢価格(3社平均)と2017年9月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年1ヶ月での変動は¥15,730だった。

オイスターパーペチュアル ダークロジウム文字盤 114300についての考察(2017年9月)

オイスターパーペチュアルロレックスのラインナップにおいて安価に位置し、現在の位置づけは2000年頃におけるエアキングと同等という印象です。

デイト無しの「オイスターパーペチュアル」とデイト有りの「オイスターパーペチュアルデイト」の2つがあり、同じようなモデルと思いがちですが、現在その両者は1世代異なる印象です。

また、オイスターパーペチュアルについては、6桁時代に復活したモデルという側面も存在。

オーソドックスな印象から、5桁リファレンス時代もラインナップされていたと思われがちなオイスターパーペチュアルですが、5桁時代にはコンビの14203しかラインアップされておらず、ステンレスは存在しなかったのです。

最も廉価なデイト無しの3針モデルという位置には先のようにエアキングがありましたが、当時クロノメーター仕様で無かったエアキングの上のモデルとしてオイスターパーペチュアルが存在したように感じてしまいます。

けれども、ステンレスのオイスターパーペチュアルにはデイトしか無く、デイト無しは不在だったのです。

ではオイスターパーペチュアルはいつ復活したのかというと、それは2008年のこと。

その前年にエアキングはモデルチェンジしており、クロノメーター化。そのタイミングでオイスターパーペチュアルを復活させるというのは、キャラクターが被るという事になるため、疑問が残ります。

ただ、2008年にデビューしたオイスターパーペチュアル116000は、ケースサイズが36mmであるため、当時34mmだったエアキングに対して大きなサイズの上位機種という差別化はあったのです。

しかし、それらモデルが分かりづいらい印象だったのは確か。また、当時のエアキングにはシリーズ初となるダイヤ文字盤なども存在していたため、ユーザーとしては「かなり分かりづらい構成」だったに違いありません。

そのことをロレックスは察知したのか、2014年頃からテコ入れを開始

2014年頃にエアキングとして販売していた114200から「Air-king」の文字を削除しオイスターパーペチュアル化。2015年に新しいオイスターパーペチュアル114300の発表と、114200にも新文字盤を採用。そして、2016年にエアキングスポーツロレックスさせたのです。

その結果、それまで「人気モデル」という印象ではなかったオイスターパーペチュアルエアキングは一気に人気モデルへと変化

特にオイスターパーペチュアルは「スポロレではない人気モデル」であり、これまでに例のない存在となっています。

そしてその大人気モデルこそ、114300のダークロジウム文字盤です。

ロレックス オイスターパーペチュアル 114300¥1,068,000〜¥1,713,600(2024年11月20日現在)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2016年8月
の新品実勢価格(3社平均)
2017年9月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
オイスターパーペチュアル
ダークロジウム文字盤
114300
新品 1年
1ヶ月
¥444,660 ¥460,390 15,730 103.54%

ダークロジウム文字盤の凄さは、1年前の新品実勢価格より現在の中古相場のほうが高いという現象が起きているという点。

このような現象は、スポーツモデルに限るという傾向がありましたが、その常識を打ち破ったのがダークロジウムの114300です。

また、このモデルの人気の高さは、日本に限らず世界中で高いという状況であり、まさに非の打ち所のない人気モデル。

ロレックスの中で最も廉価に位置するモデルでありながら、2000年当時のエアキングとは比べ物にならないほど話題性を持っている現在のオイスターパーペチュアル

最もシンプルかつ廉価に位置する人気モデルという要素は、かつてのエクスプローラ14270を思わせる点があり、「シンプルな格好良さ」に世界中の時計ファンが魅了されたのは久しぶりという印象です。

グレー文字盤に水色のワンポイントはかなり格好良く、3時、6時、9時位置の太めのバーインデックスのデザインといい、とても良いバランスに仕上げられています。

ケースサイズは39mmとかなり大きめですが、文字盤デザインにおいても間延びした印象も無く、とても格好良く感じます。そのため、現在の人気ぶりには何の疑問も感じないモデルです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。