タグホイヤーは2000年代前半から、カレラをメインとするラインナップに方針を変更しましたが、それ以前のメインモデルはS/elという存在でした。
S/elは1999年に後継モデルであるLINKにバトンタッチされたため、シリーズ終了から20年近く経つモデル。
現行の頃は、タグホイヤーといえばS/elをイメージするほど有名なモデルでしたが、シリーズ終了から月日が経つとその存在感も薄れてきます。
とはいえ、現行当時のインパクトはかなり強く、数も売れたモデルであるため、中古市場では今でもよく見かける存在です。
その実勢価格は5万円以下が主な価格帯であり、種類も多いため、中には面白いモデルが潜んでいる可能性もあります。
そして、この「セナモデル」こそ、面白みのあるS/elの1つであるのです。
アイボリー文字盤と金色のベゼル、茶色のベルトがとても良い色合いとなっており、魅力的な見た目。
文字盤上にはデジタル表示の液晶がありますが、それは日付表示や『何を計測しているか』ということを示す機能を備えています。
ですからこの時計、デザイン的にも内容的にも、外しの1本というように“セカンドウォッチ”枠で買うのに丁度よい内容。
そして、現在5万円以下で程度の良いモノが存在するという点が、なお一層その魅力を引き立てているのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2010年7月 の安値(ヤフオク) |
2017年9月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
タグホイヤー
S/el CG1123 |
中古 | 7年 2ヶ月 |
¥65,000 | ¥49,680 | -15,320 | 76.43% |
この時計、セナモデルという点や特徴あるデザインから、他のS/elとは別扱いの模様で、特に2010年頃までは今より高かった傾向です。
クロノグラフ秒針や文字盤上の赤の配色も程よく、程よい遊び心とまとまりの良い配色は、まさに休日用の1本として良いでしょう。
ちなみに、コンビモデルに見えますが、金色部分は無垢ではなく、メッキであるため要注意。
いくつかの個体を確認したところ、メッキの剥がれは見かけなかったため、ウィークポイントでないところが嬉しい点だと思います。
この時計が生産されていた時期は、90年代前半よりも前にまで遡るのですが、その頃タグホイヤーではリファレンス記述の変更があったため、同じ見た目でも2つのリファレンスがあるモデルです。
90年代前半までに造られたモデルがS25.706という型番で、それ以降がCG1123となっています。
なお、セナモデルだけあって、クロノグラフ機能は様々な機能を備えている模様。クオーツムーブメントだからこそできる多機能モデルであるため面白みは感じますが、使いこなすのは至難の業といったところでしょう。