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現在相場考察

1年に一度の頻度で登場、3718Aグレー文字盤

2017年9月17日更新
パテックフィリップのカラトラバ3718Aについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年8月の安値(楽天)と2017年9月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年1ヶ月での変動は¥-18,160だった。

カラトラバ グレー文字盤 3718Aについての考察(2017年9月)

パテックフィリップの日本代理店が一新時計だった頃、青いアクアノートや裏スケの3796など、様々な限定モデルが登場していました。

それら限定モデルに共通する要素は、通常のモデルではあり得ないレア感ですが、この3718Aも末尾のアルファベット「A」の通りステンレスのカラトラバです。

ステンレス製のパテックフィリップは、現在ノーチラスアクアノートに人気があるため珍しい存在ではないように見えてしまいますが、基本的にはステンレスパテックはレアなのです。特に、カラトラバにおいてステンレス製はあまりなく、他のシリーズと比べて明らかに希少な存在です。

この3718Aは、1989年にパテックフィリップ社の150周年を記念して出たモデル。

文字盤色は、白とスレートグレーが用意されましたが、特にスレートグレー文字盤カラトラバにおいてあまり採用されたことがなくよりレアな存在だと感じます。

これだけレアな要素が詰まったカラトラバですが、市場ではあまり評価されておらず、その相場は今でも100万円以下という水準なのです。

パテックフィリップ カラトラバ 3718A(現在参考の腕時計がありません)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2016年8月
の安値(楽天)
2017年9月
の安値(楽天)
変動額 残価率
パテックフィリップ
カラトラバ
グレー文字盤
3718A
中古 1年
1ヶ月
¥988,000 ¥969,840 -18,160 98.16%

この記事の個体はケースに欠けがあるという前提で売られているため、通常より安い傾向です。

とはいえ、3718Aはあまり売り出されないため、他の個体と相場を比べるのは困難。

筆者が確認した限りですが、前に出たのは2016年8月であるため、3718Aの登場は1年に1度程度という頻度でした。

よって、厳密には値下がり状態ではないと思われます。

ただ、ケースの状態が良い個体があったとしてもこの価格とそれほど大きく変わるとは思えず、いずれにしてもまだまだ評価されていない傾向であることに変わりはありません。

パテックフィリップの最安値は現状ゴールデンエリプスですが、次に安いのがカラトラバゴールデンエリプス60万円程度だとするならば、カラトラバ80万円から100万円といったところ。ちなみに、現行世代のゴールデンエリプスカラトラバはもっと高く、それぞれ130万円以上という水準です。

パテックフィリップの主な価格帯を考えると、100万円以下というモデルはかなり安めという位置づけです。例えると、ロレックスなら20万円以下、オメガなら5万円前後のモデルというモノに近いかもしれません。

  • ステンレス
  • スレートグレー文字盤
  • 限定モデル
  • というレアなパテックフィリップが、最安値レベルで買えるというのは、検討する価値があると感じます。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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