パシャには様々なモデルがありますが、最高級なパシャという役割で1997年頃に登場した『パシャ38mm』は今でもファンが多い印象です。
パシャ38mmの魅力は凝った要素が多いという点であり、それは文字盤やムーブメントなどを見ると明らかです。
3針、GMT+パワリザ、クロノグラフと3つの展開があった97年モデルのパシャ38mmですが、いずれも高級なベースムーブメントが採用されており、それを誇るように裏スケ仕様となっています。
クロノグラフは高級クロノグラフとして有名なフレデリックピゲの1185がベースですが、それ以外のムーブメントにはジラールペルゴ製が採用。
そして、このジラールペルゴ製ムーブメントも薄型な高級機であり、その高級であるという様子は、ETAムーブメントより高いオーバーホール料金からも分かります。ちなみに、このオーバーホール料金とは、カルティエのオーバーホール料金ではなく、時計の修理店さんが提示している価格です。
パシャ38mmは、クロノグラフがお買い得である一方、3針モデルの程度の良いモノの数が減っており、若干値上がりの兆しが見えています。
3針モデル以外は今でも安く売られている傾向があり、それはこのGMT+パワリザモデルにも当てはまります。
このGMTモデル、インダイヤルで第三国の時刻を示すという、プチコン的な仕掛けとなっているにもかかわらず、現在22万円台で売られており、かつて一番安かったグリッド無しの3針モデルより安いぐらいの相場となっているのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年11月 の安値(ヤフオク) |
2017年8月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
カルティエ
パシャ38mm GMT W31037H3 |
中古 | 0年 9ヶ月 |
¥259,200 | ¥228,960 | -30,240 | 88.33% |
パシャ38mmの中で、現在過去相場と比較して値下がり額が低いのは3針モデルという傾向で、それはグリッドありでも無しでも変わりません。
グリッドなしのモデルは特に数が減ってきており、程度の良いモノは常時年に数度しか売られておらず、探すのが困難となりました。
また、グリッドありのモデルは20万円台後半という相場であり、本来高級なこのGMTモデルよりも高いのはもちろん、最高級モデルであるクロノグラフとの価格差も2万円という状況であり、価格差が無くなりつつあります。
パシャ38mmはとても魅力的なモデルですから、程度の良いモノが20万円台前半だとかなりお得感があります。
かつては20万円台前半というと3針モデルが基本で、GMT+パワリザモデルはその価格で買うことができませんでした。
しかし、今となってはGMTモデルが最も安い傾向で、『程度の良い』『ブレスレット』という条件において20万円台前半で選べる唯一のパシャ38mmとなっています。