当時のスポーツモデルといえば、97年にデビューしたトリロジーの3兄弟。そのなかで最も高級なのがクロノグラフのエアコマンドですが、最近は3針モデルの人気が高く、比較的早くに売れてしまう傾向が強いように感じます。
また、2000年にラバーとステンレスのコンビとして登場した「コンセプト2000」は、3兄弟すべてに存在する仕様ですが、特に希少性が高く人気があるように感じます。
とはいえ、ブランパンの場合、程度が悪いモノと程度が良いモノが混在し、同じ時代でも相場が大きく異なります。そのため、相場をつかむのが難しい傾向があるということは以前の記事でもお伝えしたとおりです。
そして、その記事でお伝えした程度の良いフィフティファゾムスは約45万円という価格でしたが、比較的早い段階で売れてしまいました。
そのため、現在3針トリロジーの相場は約45万円という判断ができるのです。
そして、現在人気要素を併せ持つトリロジーGMTが約43万円で売られているのですが、先の事例を考慮するとかなり魅力的だと感じます。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2010年5月 の安値(ヤフオク) |
2017年11月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ブランパン
トリロジーGMT コンセプト2000 2250-6530-66 |
中古 | 7年 6ヶ月 |
¥390,000 | ¥432,000 | 42,000 | 110.77% |
トリロジーGMTは、3針であるフィフティファゾムスのGMTバージョンで、希少性が高いためか3針よりも高い傾向が目立ちます。
また、コンセント2000仕様の場合も先のように希少性が高く、高値傾向となってもおかしくありません。
よって、
という条件で約43万円というのはやはり魅力的だといえるでしょう。
また、全体的に腕時計が安かった2010年の相場と比較して4万円程度しか値上がりしていないため、そのことを考慮してもお得感を感じます。
ちなみにこのGMTのムーブメントは5A50というものなのですが、フレデリックピゲの1151がベースとなっている模様。
フレデリックピゲといえば、エアコマンドの1185のようにクロノグラフムーブメントの搭載事例が目立ち、3針モデルで採用されたモデルといえばプラチナパネライのような超高級モデルという印象です。
実際、ブランパンというブランドもトリロジーシリーズも三雲スポーツに匹敵する高級な存在であるため、高級ムーブメントが搭載されているのは驚くに値しません。
むしろ驚くべきは、かつてロレックスのGMTマスター2より高かったトリロジーGMTが今では半値程度という点。
ロレックスが高くなった今、むしろトリロジーGMTがロレックスと比較される対象で無くなっている傾向ですが、かつてはロレックスより高級だった存在なのです。