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現在相場考察

1年で160万円値上がり状態、ノーチラス5980/1A-014

2017年12月2日更新
パテックフィリップのノーチラス5980/1A-014について斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年7月の安値(楽天)と2017年12月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年5ヶ月での変動は¥1,600,000だった。

ノーチラス 5980/1A-014についての考察(2017年12月)

ノーチラスコンプリケーションモデルには様々な仕様が存在し、“特にノーチラス好きだ”という人以外にはその全貌が把握しづらいほどの種類があるかもしれません。

しかし、2006年までノーチラスコンプリケーションモデルは3712/1Aただ1つしか存在せず、その37122005年に出たばかりという状況でした。

2006年、ノーチラスにはもう2つ目の新たなコンプリケーションモデルが登場したのですが、それがパテックフィリップが自社開発したクロノグラフムーブメントを搭載した5980/1A

かつてロレックスクロノグラフムーブメントだけ他社製を使用していたように、この時までパテックフィリップクロノグラフだけは他社ベースだったのです。

ですから、

  • 新規自社開発のクロノグラフムーブメント
  • それがノーチラスに搭載
  • ということは、5980/1Aが登場した2006年には大きな出来事だったのです。

    そして、そのインパクトの強さは価格にも見出すことができ、ステンレス製である5980/1Aの定価は400万円以上という水準。

    まさに雲の上という内容の時計でした。

    とはいえこの時計、2016年7月の時点で既に中古が2010年の定価を上回るという優秀な値上がり状態。

    ですから、400万円で買っても実は値上がりしたという凄い時計でもあるのです。

    ちなみに2016年7月時点で定価以上の値上がりとなったのは2010年に登場した5980/1A-014

    そして、その-014は今どうなっているかというと、2016年よりさらに160万円も高くなっているのです。

    本記事で参考とした中古腕時計

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    本記事の価格比較

    腕時計 状態 期間 2016年7月
    の安値(楽天)
    2017年12月
    の安値(楽天)
    変動額 残価率
    パテックフィリップ
    ノーチラス
    5980/1A-014
    中古 1年
    5ヶ月
    ¥5,380,000 ¥6,980,000 1,600,000 129.74%

    2016年夏頃は一時的に時計が安くなった時期とはいえ、1年少しの間において160万円の値上がりというのは、素直に信じられれないほど驚く値上がり額だと思います。

    5980/1A-014は売っている個体が1本という状況であるため、それが参考になる額なのかを見極めるのが難しいため、“素直に信じられない”という思考はより強くなります。

    けれども最近、2006年に登場した『-001』のほうは約699万円で売り切れ状態。

    よって、ノーチラス5980/1A600万円台後半になっていると判断可能なため、この『-014』の現在価格はクロノグラフノーチラスにとって当たり前の額といえるでしょう。

    ですから、超高級クロノグラフモデルであるノーチラス5980/1A1年4ヶ月という期間で160万円もの値上がり状態となっている凄い時計であるのです。

    実際、3針5711/1A-010が2015年と比較して150万円以上高くなっているため、クロノグラフ5980/1A160万円の値上がり状態というのは理解できる現象だといえるでしょう。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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