数多くの種類があるため、全体像の把握は困難な傾向がありますが、この数年の間において特に人気が高いと感じるのが「SBGA011」という存在です。
このモデルは、美しい和紙のような独特な白文字盤と濃いブルーの秒針の色合いがとても良く、人気となるようなデザインだと感じます。
また、機械は「スプリングドライブ」という独自の機構を搭載したモノ。これは機械式ムーブメントをICチップで制御するという、まさに日本独自の構造。
裏スケ仕様から眺められるムーブメントの仕上げは美しく、また針も一般的な機械式時計と同じスイープ秒針で、クオーツのようなステップ秒針ではありません。
ですから、
という良い要素があるSBGA011はとても魅力がある時計だと思います。
しかしこの時計、新品で入手するためにはセイコーの「マスターショップ」というところに行く必要があり、何かと買うのに敷居が高いという側面があるのです。
そのためか中古の流通数は少なめ。
グランドセイコーの種類の多さもあってか、良い要素があるにもかかわらず中古で選択する時計としてはあまり目立たない印象です。
ですから、相場もそれほど大きな動きを見せず、2011年と比較して中古相場は7万円程度しか高くなっていないのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2011年4月 の安値(ヤフオク) |
2017年12月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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グランドセイコー
SBGA011 |
中古 | 6年 8ヶ月 |
¥365,400 | ¥439,800 | 74,400 | 120.36% |
2011年において約36万円という価格は、当時としてはかなり高く感じます。
その頃同じ価格で現在60万円以上するロレックスが手に入りましたし、遥かに安かったパネライは今このSBGA011より高い傾向です。
もっともグランドセイコーのSBGA011の場合、正規店で新品で買って毎日使うというような方が多そうだと推測できるため、買い替えという需要があまりないかもしれません。
特に時計は1本だけでよく、毎日使う道具であるという方にとってこのグランドセイコーは良い選択かもしれません。
とはいえこの時計、2011年と比較して7万円しか高くなっていないという現在、中古で買う選択としても魅力が増してきているように感じます。
SBGA011というモデルは、先のようにスプリングドライブという特徴と仕上げの良いムーブメントという要素があるだけでなく、ブライトチタンという素材的な特徴もあります。
よってこれら要素を備える時計として、40万円台前半という価格は魅力的だと感じます。