1998年にアルミニウムが登場した際は、レディース、ボーイズ、メンズの3種類が展開されましたが、全てが3針のモデルでした。
クロノグラフは1999年のバーゼルで発表されたモデルで、3針に対して新しいというイメージが若干ある存在です。
デビュー当初、日本では腕時計ブームとなっており、高級腕時計に対して注目が集まっている時期だったため、アルミニウムのクロノグラフという特徴ある新モデルはかなり注目されていたように感じます。
当時、アルミニウムの3針自動巻モデルの実勢価格は15万円前後。これはブルガリとしてはかなり安い額でしたが、アルミニウムという時計のコンセプトからして妥当な水準でした。
けれどもアルミニウムのクロノグラフとなるとその価格は高く、25万円前後という水準でした。
とはいえこれでもブルガリのクロノグラフとしてはかなり安かった方。当時人気だったスポーツクロノや、スクーバのクロノグラフモデルの場合、その実勢価格は40万円台でしたから、約25万円というアルミニウムのクロノグラフは相対的に安かったのです。
しかし、今となってはスクーバでもスポーツでもアルミニウムでも、機械式クロノグラフが15万円以下で購入可能です。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2012年7月 の安値(ヤフオク) |
2017年12月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ブルガリ
アルミニウム 後期文字盤 AC38TA |
中古 | 5年 5ヶ月 |
¥125,000 | ¥129,600 | 4,600 | 103.68% |
これらクロノグラフは、過去相場と比べると安値であるものの、比較的早く売れるという特徴があり、決して不人気ではないという点が共通しています。
アルミニウム以外のクロノグラフモデルが2012年と比較して値下がり傾向であるのに対し、アルミニウムは2012年とほぼ同水準をキープ。
アルミニウムは程度の良いモノと悪いモノとでは価格差が激しい傾向がありますが、クロノグラフでもそれは同様です。たまに程度の良いクロノグラフが10万円以下で出ることがありますが、そのような現象が起こるというのはスクーバやスポーツとの違いだといえるでしょう。
後期文字盤はそのような安い個体をあまり見かけないため、より相場として分かりやすい存在です。
初期の文字盤には発光塗料が無かったのですが、2002年頃からバーインデックス部分と針に発光塗料が追加。この発光塗料ありの文字盤が3針でもクロノグラフでも後期文字盤となっています。
ちなみに、前期と後期の文字盤で大きく価格差があるというよりは、「安い個体」が出る頻度の差というのが分かりやすい表現です。
後期文字盤のほうが生産された年数は長いのですが、数が少ない傾向があるようで、結果的に「安い個体」が出ることがあまりなく高値傾向となっています。