腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

P番という存在はどうなったか、ロレックスデイトナ16520

2018年1月14日更新
ロレックスのデイトナ16520について斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年10月の安値(楽天)と2018年1月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年3ヶ月での変動は¥1,056,320だった。

デイトナ P番 白文字盤 16520についての考察(2018年1月)

16520200万円前後という水準に達していますが、2016年11月頃までは約120万円でした。

とはいえその時期既に200万円前後という位置にいた16520があります。

それが「P番」という存在です。

P番の16520が高いというのは有名ですが、なぜ高いのかというとその理由は多々あります。

まず、スポーツロレックスには最終モデルが高くなる傾向があるため、16520の最終モデルであるP番は高いのです。

そして、16520の場合P番の2000年半ばに新型の116520へとバトンタッチされたため、16520116520両者に「P番」が存在。2000年の一部期間しか16520のP番は生産されていないため、数が少なく高い要素となっているのです。

また、P番のデイトナには当時の最新要素が多々存在し、ルミノバ仕様の文字盤、ブレスレットの付け根部分“フラッシュフィット”の中央が一体型、バックルのロレックスロゴが小さいなどの特徴があります。

これらレア要素によってP番の16520は、10年以上前から「特に高い」という存在なのです。

さて、16520は2016年12月頃から急激な値上がり傾向となり、今では最も安い個体がかつてのP番と同水準となっています。

ということは、P番も当然高くなっているということになり、随分と高い価格帯に位置していそうだと感じます。

では現在確認できる最も安い個体がいくらなのかというと、約297万円という価格で、2016年10月から約100万円値上がりしています。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2016年10月
の安値(楽天)
2018年1月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
デイトナ
P番
白文字盤
16520
中古 1年
3ヶ月
¥1,918,000 ¥2,974,320 1,056,320 155.07%

1年弱で約100万円の値上がりというのは、とても驚く状況だと感じます。

しかし、このP番には意外な事情が存在します。

それは、この記事の個体が他のモノに比べて格段に安いという点。

他のP番が400万円前後(399万6000円から437万4000円)という水準に位置しているのに対し、この記事の個体だけ297万4320円という価格なのです。

2016年10月と比べると100万円以上値上がりしているものの、他のP番と比べて随分と安いことが分かります。

よって、他のモノを基準値とした場合、P番の値上がりはさらにすごい額になります。

どの個体を基準とするかの判断は個々人によって異なるでしょうが、P番の16520が2016年10月から大幅に値上がりしたのは間違いないといえるでしょう。

筆者としては、16520が高くなる直前の2016年10月に16520P番の記事を出すことができて良かったと思っています。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。