16520は200万円前後という水準に達していますが、2016年11月頃までは約120万円でした。
とはいえその時期既に200万円前後という位置にいた16520があります。
それが「P番」という存在です。
P番の16520が高いというのは有名ですが、なぜ高いのかというとその理由は多々あります。
まず、スポーツロレックスには最終モデルが高くなる傾向があるため、16520の最終モデルであるP番は高いのです。
そして、16520の場合P番の2000年半ばに新型の116520へとバトンタッチされたため、16520と116520両者に「P番」が存在。2000年の一部期間しか16520のP番は生産されていないため、数が少なく高い要素となっているのです。
また、P番のデイトナには当時の最新要素が多々存在し、ルミノバ仕様の文字盤、ブレスレットの付け根部分“フラッシュフィット”の中央が一体型、バックルのロレックスロゴが小さいなどの特徴があります。
これらレア要素によってP番の16520は、10年以上前から「特に高い」という存在なのです。
さて、16520は2016年12月頃から急激な値上がり傾向となり、今では最も安い個体がかつてのP番と同水準となっています。
ということは、P番も当然高くなっているということになり、随分と高い価格帯に位置していそうだと感じます。
では現在確認できる最も安い個体がいくらなのかというと、約297万円という価格で、2016年10月から約100万円値上がりしています。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年10月 の安値(楽天) |
2018年1月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイトナ P番 白文字盤 16520 |
中古 | 1年 3ヶ月 |
¥1,918,000 | ¥2,974,320 | 1,056,320 | 155.07% |
1年弱で約100万円の値上がりというのは、とても驚く状況だと感じます。
しかし、このP番には意外な事情が存在します。
それは、この記事の個体が他のモノに比べて格段に安いという点。
他のP番が400万円前後(399万6000円から437万4000円)という水準に位置しているのに対し、この記事の個体だけ297万4320円という価格なのです。
2016年10月と比べると100万円以上値上がりしているものの、他のP番と比べて随分と安いことが分かります。
よって、他のモノを基準値とした場合、P番の値上がりはさらにすごい額になります。
どの個体を基準とするかの判断は個々人によって異なるでしょうが、P番の16520が2016年10月から大幅に値上がりしたのは間違いないといえるでしょう。
筆者としては、16520が高くなる直前の2016年10月に16520P番の記事を出すことができて良かったと思っています。