新生パネライとしてA番が始まったのは1998年ですが、その98年から20年に渡り現行モデルとして君臨するのがPAM00024です。
正確には2017年頃からPAM01024となっているため、モデルチェンジされたともいえるのですが、ほぼ変更がなされていないため、事実上の長寿モデルだといえるでしょう。
このPAM01xxxという型番は、PAM00088やPAM00090にも当てはまり、現在88番や90番はPAM010XXとPAM000XXが併売されている状況です。
パネライには長寿モデルがいくつかありますが、モデルチェンジがされていないという観点では1998年に登場したPAM00024がもっとも古いモデルということになります。
長期間に渡りモデルチェンジされない存在といえば、ロレックスがその筆頭として思い浮かびますが、このPAM00024も20年に渡り同一デザインでラインナップされている長寿モデルなのです。
ちなみにフランクミュラーのカサブランカも90年代前半から続く長寿モデル。
2002年に“ポストロレックス”として登場したパネライとフランクミュラーは、「長寿モデルが存在する」という点がロレックスと共通しているというのは興味深い点だと思います。
サブマーシブルという存在は、パネライのダイバーズウォッチを担うモデル。
「回転ベゼル」という他のパネライにはない要素を備え、標準でラバーベルトが装着されています。
それらは「いかにもダイバーズ」という良い視覚効果をもたらすのですが、意外にも他のパネライと防水性能は変わりません。
サブマーシブルの防水性能は300mですから、ダイバーズウォッチとしては合格ライン。しかし、当時ラインナップされていたパネライは、クロノグラフとラジオミールを除く、基本ラインナップの全てが300m防水だったため、特別感が無かったのです。
また、2000年代前半のパネライは交換用のラバーベルトが標準で付いたため、ラバーベルトという要素も珍しくはありません。
よってサブマーシブルは、他のブランドと比べると立派なダイバーズであるものの、パネライとしてはもう少し差別化してほしいともとれる内容だともいえます。
とはいえ、2000年代前半のパネライが、
というように、至れり尽くせりだったともいえるのです。
当時の標準的なルミノールと要素自体を比較すると意外にも差が少ないサブマーシブルですが、はやり「パネライのダイバーズ」という特別感は大きな差であるのです。
そのため、サブマーシブルの人気は高く、2016年5月から1年半少しの期間で7万円以上高くなっています。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年5月 の安値(楽天) |
2018年2月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オフィチーネパネライ
サブマーシブル PAM00024 |
中古 | 1年 9ヶ月 |
¥429,840 | ¥503,000 | 73,160 | 117.02% |
同じく長寿モデルである88番や90番は2016年と比較して値下がり傾向ですが、サブマーシブルの24番は値上がり傾向となっているのは興味深い点です。
この24番は、2010年において39万8000円という水準でしたが、GMTのPAM00088は45万円程度という水準でした。
そのため、2010年頃から2015年頃までサブマーシブルより88番のほうが高い位置にいたのです。
88番や90番は現在2016年と比較して安値傾向になっていますが、サブマーシブルは2010年から順調に値上がりということになります。
ちなみに、サブマーシブルも2015年に約45万円という水準だったため、2016年の約43万円は2015年に対してやや値下がり状態。とはいえ、今の50万円以上という水準は2015年よりも高いため、順調に値上がり傾向であるのです。