腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

かつてオーソドックスな存在だった、オメガスピードマスターデイト3513.30

2018年2月6日更新
オメガのスピードマスター3513.30について斉藤由貴生が執筆。本記事では2011年6月の安値(ヤフオク)と2018年2月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この6年8ヶ月での変動は¥50,000だった。

スピードマスター デイト 3513.30についての考察(2018年2月)

第一次腕時計ブームだった90年代後半、中古腕時計の情報を掲載する雑誌が現れたり、ドンキホーテに行けばロレックスオメガカルティエブルガリの基本ラインアップが揃っているという状況がありました。

現在、郊外のドンキホーテでは高級腕時計の取扱が少なく、ロレックスなどを置いているのはメガドンキホーテなどに限る傾向です。とはいえ、東京のメガドンキホーテですら、かつての郊外型ドンキホーテの取扱数には及んでいないといえます。

かつての郊外型ドンキホーテでは、ステンレスの主要モデルが大体揃っているという状況でした。例えばオメガであれば、シーマスターの120m、300m、クロノ、スピードマスターのデイト、デイデイト、プロフェッショナルが揃っており、それらの文字盤色のラインナップも充実していたのです。

休日ともなると時計コーナー付近には多くの人が詰めかけ、ショーケース越しに高級腕時計を眺めている様子がありました。

当時筆者は、そのショーケース越しにオメガスピードマスターデイト3513.30が欲しいと思ったのですが、同じように思った人は多かったようで、スピードマスターデイトは売れ筋モデルとして多くの流通があります。

筆者が記憶する3513.30のドンキホーテの新品価格は13万8000円(税別)だったのですが、資料が存在する2001年4月の新品実勢価格は14万4900円(税込)であるため、2000年代前半までにおいて大体そのぐらいの新品価格で売られていた時計です。

ではこの3513.30が現在どのような相場なのかというと、中古で約14.5万円。2000年代前半頃の新品価格からほぼ変わっていません。

とはいえ、2011年頃においてこの時計は安く、10万円を切る状態で程度の良いモノが手に入りました。

3513.30は流通量が多く、なおかつ実用時計として使われた傾向のある時計のため、今でも2011年でも程度の悪いモノが多い傾向があります。

そのため、相場を見極めるには程度の良いモノを見る必要性が高いのですが、Aランクのモノを比較した場合、2011年から5万円の値上がりとなっています。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2011年6月
の安値(ヤフオク)
2018年2月
の安値(楽天)
変動額 残価率
オメガ
スピードマスター
デイト
3513.30
中古 6年
8ヶ月
¥98,000 ¥148,000 50,000 151.02%

スピードマスターデイトの銀文字盤は、有名モデルではないものの決して知名度が低いモデルではなく、多くが流通しています。

とはいえ、近年高級腕時計に興味を持った方には馴染みのない時計ともいえるでしょう。

また、これと似たような見た目で違うリファレンスが存在しますが、それに該当する3211.30はこの3513.30の後継モデルです。

3211.30は2006年に出たモデルですから、2000年前後に現行だった3513.30はその頃生産終了になったことになります。

2000年前後に現行モデルだった3513.30は、第一次腕時計ブームという時代において、入門用の1本として購入されたと思われますが、その頃の新品価格と現在の中古が同一という優秀さを秘めています。

とはいえ、実は2001年4月においてプロフェッショナルの3570.50は17万6400円(税込)という新品実勢価格。

3570.50は中古が現在30万円近い水準になっていますから、実は2000年代前半の選択としては「少し高い」と思っても、プロフェッショナルを買ったほうが正解ということになるのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。