2000年代前半において、44mmの主役は手巻きモデルで、自動巻モデルのメインは40mmという傾向がありました。
44mmの自動巻モデルという存在は1998年からあったのですが、いずれも変わり種感が強いモデルだったのです。特に『スモセコ+デイト』というオーソドックスなモデルはその傾向が強く、PAM00086などがそれに当たります。
44mmにおけるオーソドックスな自動巻モデルが登場したのは2002年のことで、その際登場したPAM00104は「いかにもパネライ」というデザインで登場しています。
ちなみに、その時期においても44mmの自動巻モデルと40mmとではキャラクターが異なり、どちらも自動巻であるのに44mmにだけ「Automatic」の表記がありました。
そんな44mm自動巻モデルですが、2002年にオーソドックスなモデルが登場したかと思いきや、2003年には再び遊び心のあるモデルが登場。
それがこのPAM00164なのですが、「12」と「6」以外にもアラビア数字記載があるというように、白文字盤のデザイン要素を黒文字盤化したような印象のモデルです。
このPAM00164は、PAM00104に対して文字盤デザインが違うという差であるため、「変わり種パネライ」というキャラクター性を持つのですが、従来の変わり種とは異なり、2003年に登場して以降、約10年に渡り生産され続けていました。
そんなPAM00164は、同じ44mmの中でも手巻きのルミノールマリーナPAM00111などと比べて高値。
特に2011年はその傾向が激しく、30万円前後だったPAM00111に対して40万円台という水準だったのです。
その時期における40万円台という価格は、ロレックスのGMTマスター2や青サブなどより高く、ちょっと高いモデルという表現が似合います。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2011年11月 の安値(ヤフオク) |
2018年2月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オフィチーネパネライ
ルミノールマリーナ PAM00164 |
中古 | 6年 3ヶ月 |
¥420,000 | ¥478,000 | 58,000 | 113.81% |
2011年の時点で高かったPAM00164ですが、現在相場はそれほど高くなっていないという様子です。
とはいえ、2011年頃においてパネライには高いモデルが多々あり、それらは場合によっては2011年より2016年のほうが安いということもあるため、きちんと値上がり傾向であるPAM00164は、2011年当時に40万円台だったモデルとしては優秀といえるのではないでしょうか。