今ではタグホイヤーの中心的存在であるカレラですが、2002年以前は「Classics」というカテゴリに属した特殊なモデルだったということは以前にもお伝えしたとおりです。
カレラは1964年に登場した時計ですが、一時期消滅した後、1996年に限定品の復刻モデルという形で復活します。その後、限定モデルという縛りが解除され、1996年に登場したモデルは2001年頃まで生産されました。
そして、2002年からカレラはよりメジャーな存在感となり、タグホイヤーの中心的存在へと変化していったのです。
現在、カレラの代表的モデルといえばCV2010系ですが、このCV2010が登場したのは2004年のこと。
では、2002年において、脱Classicsとして登場したのはどのようなモデルかというと、このCV2110というモデルです。
復刻モデル時代において、カレラ=手巻き、モナコ=自動巻という構成でしたが、2002年に登場したカレラのCV2110は自動巻モデルとして登場。
さらに4時半位置にはデイト表示も加わり、マニア向けからマス向けのモデルへと変化。それを象徴するかのように「ホイヤー」ロゴから「タグホイヤー」ロゴになっています。
そしてこれら、
という要素を加えながらも、復刻時代のカレラのデザインを踏襲しているというのがCV2110の特徴です。
そんなCV2110ですが、従来の中古相場では復刻時代のCS3110より高いというのが当たり前でした。
例えば、CS3110が10万円台前半だった2012年でもCV2110は約16万円という水準。
ただ最近、復刻時代の手巻きモデル(CS3110など)が評価されているため、CV2110はどのように評価されているのか興味深いともいえます。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2012年12月 の安値(ヤフオク) |
2018年2月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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タグホイヤー
カレラ CV2110 |
中古 | 5年 2ヶ月 |
¥165,900 | ¥217,800 | 51,900 | 131.28% |
このCV2110、現在は20万円以上という水準となっており、2012年より5万円程度高くなっています。
ちなみにこのモデルには革ベルトだけでなく、ブレスレット仕様も存在。
ブレスレットと革ベルトにおいて大きな相場差はない模様です。
復刻版時代は、
というマニア向けの仕様だったのが、CV2110では、
という内容に変化。
マニアからすると正直面白みにかける点がありますが、普段使いにはCV2110のほうが良いという評価もできるかと思います。
特に手巻きモデル(CS3110など)の売出しが無い現在において、同じ雰囲気を味わいつつも普段使いし易いこのCV2110は、かつてより輝いて見えるといえるかもしれません。