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現在相場考察

イエローゴールドのパネライは希少、ルミノールマリーナPAM00140

2018年3月26日更新
オフィチーネパネライのPAM00140について斉藤由貴生が執筆。本記事では2009年8月の安値(ヤフオク)と2018年3月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この8年7ヶ月での変動は¥245,000だった。

ルミノールマリーナ PAM00140についての考察(2018年3月)

2000年代前半におけるパネライの高級モデルといえばラジオミールであり、プラチナ製ケースやフレデリックピゲムーブメントモデルなど数多くの高級仕様が存在します。

その一方で、ルミノールにも数少ない高級仕様が存在し、ダイヤ文字盤のルミノールベースなどがその代表的なモデルだといえるでしょう。

そして、2002年に登場したPAM00140は「高級パネライ」においてとてもレアモデル。

その理由こそ、イエローゴールド製ケースが採用されているという点であり、これはパネライ全体としてもとても珍しい要素です。

かつてのラジオミールや、最近のモデルの一部など、パネライには高級モデルが存在しますが、それらにはイエローゴールドではなくPGやレッドゴールドが採用される傾向があります。

パネライのラインナップはステンレスが中心であるため、ピンクゴールドのモデルもかなりな少数派ですが、イエローゴールドは更に少ない傾向です。

そんな希少なイエローゴールド製パネライですが、この140番はオーソドックスなルミノールのデザインが採用されているというのが更にツボな点です。

自動巻ムーブメントの採用や、それに伴うデイト表示は、最もオーソドックスなPAM00001とはやや異なりますが、シンプルなデザインという方向性はPAM00001と同系統だといえるでしょう。

文字盤がカーボン仕様であったり、インデックス部分がアプライド仕様など差はありますが、SSに対するYGの豪華仕様という感覚です。

つまり、PAM00140はパネライの王道デザインを踏襲した高級仕様という珍しい存在です。

そんなPAM00140は、リーマンショック後の2009年においても140万円台という水準であり、かなり評価されている事がわかります。

これはダイヤ文字盤も同様であり、ルミノール系の高級モデルはリーマン後に安くならなかったという印象です。

しかし、PAM00140がダイヤ文字盤のPAM00130と異なるのは、過去と比べて高くなっているという点。

PAM00130は、ルミノールベースが20万円台で購入可能だった2011年において200万円台でしたが、2018年現在ではそれより安く、値下がり傾向となっています。

それに対して、YGのPAM00140は2009年と比べて値上がり傾向であるのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2009年8月
の安値(ヤフオク)
2018年3月
の安値(楽天)
変動額 残価率
オフィチーネパネライ
ルミノールマリーナ
PAM00140
中古 8年
7ヶ月
¥1,470,000 ¥1,715,000 245,000 116.67%

PAM00140は2009年から24.5万円高くなっていますが、希少性や豪華さを考慮すると当たり前という感想にもなります。

豪華なルミノールは、リーマンショック後の時期において値崩れしなかった反面、多くの時計が高値傾向の現在において、大きく価格が変わらなかったり逆に値下がり傾向になっているという点が目立ちます。

PAM00140は値下がり傾向でないものの、2009年との価格差は、ロレックスのイエローゴールドモデルと比べると弱いともいえます。

2009年においてブレスレットまでYGのサブマリーナなどは、100万円台前半でしたが、現在は200万円以上

2009年の時点では、革ベルトの140番がデイデイトなどより高かったため割高というように感じますが、現在ではロレックスなどのYGと比較して、希少性の高い140番は割安感を感じるのは面白い点です。

ただし、2009年に割高感があった140番は現在にかけてきちんと値上がりしているというように、今割安に見えるからといって値上がりするとは限りません。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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