4時位置のパワーリザーブインジケーターと9時位置のスモールセコンド。このバランスがパネライのパワリザモデルの特徴ですが、このデザインとなったのは2001年に登場したPAM00090からのこと。
それ以前にもパネライにはパワリザモデルが存在しましたが、インジケーターは6時位置にあり、左右対象なデザインとなっていました。
左右非対称デザインとして登場したPAM00090以降、パネライのパワリザモデルは、おそらく全てが左右非対称デザインとなるわけですが、この個性的な配置はパネライのアイコン的存在としてよく機能しているように感じます。
2001年以前は、パワリザモデルは“1モデル”程度のラインナップで、バリエーションがあったとしてもPVDやチタンといったケース素材の違いでした。
それが、2002年以降からは40mmモデルやブレスレットタイプなどパワリザモデルのバリエーションが増えていったのです。
ただ、この記事のPAM00423が追加されたのは2012年のこと。パワリザモデルのバリエーションが増加傾向となってから、意外と時間が経ってからの投入となっています。
「ルミノール1950」は、2002年にPAM00127が限定モデルとして登場した後、2006年から通常モデルとしてシリーズ化。その際、初の自社製ムーブメント搭載モデルを搭載するなど、強い特徴を備えるモデルです。
ルミノール1950の特徴は、
などオリジナルパネライに近いクラシカルさがあります。
そして、2002年に限定モデルとして登場したPAM00127はそのオリジナルパネライ的なクラシカルさを最もシンプルに捉えているといえます。
このPAM00423という、ルミノール1950のパワリザモデルは、そのPAM00127とPAM00090を純粋に足したようなモデルに仕上がっています。
ですから、人気の高いパネライ同士を組み合わせたようなキャラクター性があります。
そして、423番には自社製ムーブメントが搭載されているということも魅力的。自社製ムーブメントは他のパネライにも多々搭載されていますが、423番のように「90番と127番の融合」という趣旨のモデルはそれ以前になかったため、初登場モデルとして強いインパクトがあります。
このように、PAM00423には様々な良い要素があるため、ずいぶん高値なのではないか、という印象を抱いても不思議ではありません。
しかし、現在60万円台前半で購入することができます。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年10月 の安値(ヤフオク) |
2018年3月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オフィチーネパネライ
ルミノール1950 PAM00423 |
中古 | 1年 5ヶ月 |
¥678,000 | ¥619,920 | -58,080 | 91.43% |
PAM00423は2016年と比較して5万円以上安い状況となっています。
2014年、2015年の価格帯も68万円前後といったように2016年と同水準でしたから、約3年ほど価格変動が起きていないという印象があります。
しかし現在、60万円台前半で購入可能というように、価格変動が起きている模様です。