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現在相場考察

旧タグホイヤー時代の面影、タグホイヤーLINK CT1110

2018年3月30日更新
タグホイヤーのCT1110について斉藤由貴生が執筆。本記事では2011年8月の安値(ヤフオク)と2018年3月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この6年7ヶ月での変動は¥23,100だった。

LINK CT1110についての考察(2018年3月)

1999年にデビューしたタグホイヤーのLINK。90年代の人気モデルであるS/elの後継モデルとしてデビューした経緯があります。

タグホイヤーは2000年代前半からLVMH体制となるのですが、このLINKはLVMH以前の体制として最後に発表されたシリーズであり、2018年現在でも現行モデルとして存在しています。

そんなLINKですが、登場から現在にかけて何度か仕様が変化されており、初代モデルと現行モデルでは印象が異なります。

LVMH体制とそれ以前において、最も大きく違うのは文字盤に「LINK」の表記があるかないかという点。

2002年のモデル以降、「LINK」表記ありの仕様となっています。

LVMH体制以前の初期モデルの特徴は「LINK」表記がないだけでなく、「12」「3」「9」といった大きなインデックスが配置されているという点。文字盤の色使いであったり、デザインであったり、90年代のタグホイヤーを感じさせる懐かしい雰囲気となっている点が魅力的だと思います。

筆者は個人的に、最近90年代のタグホイヤーに面白い要素があると感じ、「プレヴィンテージ」的な魅力があると感じています。

そして、この世代のタグホイヤー10万円以下で購入できる傾向があるため、2本目以降の時計として比較的買いやすいのも良さの1つだと思います。

そんな「プレヴィンテージ」のタグホイヤーにおいて、90年代後半に登場したキリウムやLINKは、「新しさと旧タグホイヤーの懐かしさ」を兼ね備える存在といえるでしょう。

90年代後半の腕時計は、モデルによっては「新しい存在」とも評価できるため、「プレヴィンテージ」というには時期尚早といえるかもしれません。

しかし、タグホイヤーの場合、2002年以前と以降ではキャラクター性が異なるため、90年代後半モデルも「懐かしく」感じるのが面白いといえます。

そんな、LINKの初期モデルですが、当時のカタログにも比較的大きく記載されていた青文字盤のクォーツクロノグラフは、現在10万円近い様子。

同じムーブメントを搭載するキリウムより高く評価されている状況です。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2011年8月
の安値(ヤフオク)
2018年3月
の安値(楽天)
変動額 残価率
タグホイヤー
LINK
CT1110
中古 6年
7ヶ月
¥76,000 ¥99,100 23,100 130.39%

このLINKの青文字盤クロノグラフ、CT1110は腕時計が全体的に安かった2011年においても7万円台という水準であり、キリウムなど同世代のタグホイヤーと比較しても高い水準となっています。

また、その時期においてオメガシーマスター120mは自動巻でも6万円台でしたから、それよりも高いということになります。

ちなみにシーマスター120m(自動巻)は現在10万円以上となっており、2011年時点より値上がり傾向。

LINKの値動きをどのように評価するかは、キリウムシーマスター120mと比較すると評価のポイントが難しいという点があります。

ただ、10万円以下の選択肢としては、時計自体のキャラクターの面白さを考慮して、検討する価値があると感じます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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