パシャCは2000年前後の時期において、新品実勢価格が20万円台後半という水準でした。その頃、パシャCと同じ価格でどのような時計を買うことができたのかというと、ロレックスであればサブマリーナノンデイト(14060)という選択が可能でした。
サブマリーナノンデイトは現在60万円台という価格帯になっており、2000年頃の新品価格の2倍ほど高い中古価格となっています。
その一方でパシャCは2018年において、相変わらず15万円以下で程度の良いモノを狙うことが可能。
ただこの価格帯となったのはこの数年のことで、それ以前はもっと高い水準だったのです。
パシャCはリーマンショック以前まで中古が20万円前後という水準で、10万円台後半でも「安い」と感じる存在でした。
それがリーマンショック以後は15万円程度という水準まで下落。その後、アベノミクスを経て多くの時計がリーマンショック以前の状態に価格回復しましたが、パシャCは価格回復するどころかさらに安くなった傾向があったのです。
そしてこの数年の間、パシャCは程度の良いモノが10万円台前半で買えるという状況が続いています。
ちなみに、これらの価格帯は3針モデルの水準であって、クロノグラフとなるともっと高い水準。2000年頃の新品実勢はサブマリーナデイト(16610)よりも高い水準でしたし、3針モデルが15万円以下という時代でも20万円を切るのが珍しかった時計です。
そんなパシャCの中において、2001年頃に登場した紺文字盤は、3針モデルの中で飛び抜けて評価されています。
他のパシャCが10万円台前半という水準の中、紺文字盤だけは10万円台後半だったり、20万円以上ということもあるのです。
紺文字盤のパシャCが評価されはじめたのはここ数年という印象ですが、「なぜ評価されているのか」ということに対する明白な答えはありません。
この紺文字盤は2015年も2017年も他のパシャCより高い水準となっており、異なる価格帯となっているのです。
そして、その水準は2018年現在でも変わることなく、相変わらず他のパシャCより高い水準です。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年4月 の安値(楽天) |
2018年4月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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カルティエ
パシャC W31047M7 |
中古 | 1年 0ヶ月 |
¥155,000 | ¥179,280 | 24,280 | 115.66% |
ちなみにパシャCには、他にもこの紺文字盤に近い水準となっているモデルが存在します。
ただ、それらは2015年頃まで現行モデルとして販売されていた比較的新しいモデルで、定価が60万円台というモデルです。
紺文字盤のパシャCは2001年頃にデビューして、比較的早い段階で生産終了となりました。
ですから、2015年頃まで存在していたモデルとは年式が異なります。
よって、紺文字盤は評価されていることは確かですが、その評価を説明する明白な理由は存在せず、強いて言うなら「生産期間が短い」ということが挙げられます。
また、その他に説明できるのは「90年代パシャの流れを組む最後の世代」という点。
評価されている強い理由は存在しないものの、紐解いていくと評価ポイントは存在します。
そして、2018年でも紺文字盤は変わらず評価されており、やはり実力があるモデルなのだと感じます。