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現在相場考察

4桁世代におけるノンデイトの評価、ロレックスサブマリーナ5512

2018年5月30日更新
ロレックスのサブマリーナー5512について斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年7月の安値(楽天)と2018年5月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年10ヶ月での変動は¥122,001だった。

サブマリーナ 5512についての考察(2018年5月)

スポーツロレックスの価格序列は、現行の6桁世代と1つ前の5桁世代においてほぼ違いがありませんが、4桁世代では異なる傾向があります。

4桁世代は、同じ型番でも条件によって価格が異なる傾向があるため比較するのは難しい事情があるのですが、そのような特殊用途に配慮して相場を検討した場合、エクスプローラー1016はサブマリーナデイト1680GMTマスター1675より高い傾向があるといえます。

エクスプローラーがサブマリーナデイトやGMTマスターより高いというのは、2007年以前に5桁世代でも見られた傾向であり、2000年前後のロレックスブーム時の価格序列に似ている印象でもあります。

そのため、4桁リファレンスの価格序列は、2000年前後の文化を継承しているようにも見えるのですが、そうではない点もあります。

それは、4桁リファレンスを始めとするヴィンテージモデルにおいて、サブマリーナデイトより、ノンデイトのほうが高いという点。

一部年式のヴィンテージモデルには「フチあり」と「フチなし」があり、「フチなし」のほうが高い傾向ですが、同じ条件で比較した場合においてノンデイトのほうが高いのです。

それは、168005513(フチあり)を比較してもそうですし、16805513(フチなし)を比較してもノンデイトのほうが高い傾向があります。

ですから、ヴィンテージ世代のサブマリーナにおいてノンデイトという存在は人気が高いといえるでしょう。

そしてそんなヴィンテージ世代のノンデイトでも5513より更に高い価格帯に位置しているのが5512という存在。

5512は一見すると5513のフチなしとそっくりですが、文字盤をよく見ると大きな違いに気づきます。

サブマリーナノンデイトといえば、2007年の14060Mのマイナーチェンジまでノンクロノメーター仕様が長らく続いていました。

しかし、5512というクロノメーター仕様のヴィンテージモデルが存在するのです。

ちなみにこの5512にはフチなししか存在しないため、5513より1世代古いモデルとも思ってしまうのですが「5513の前モデル」というよりは、5513に対する高性能版」と思ったほうが分かりやすいと思います。

そんな5512は2016年の時点において、約125万円という水準だったのですが、それから2年近くたった今、約12万円ほど高くなっています。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2016年7月
の安値(楽天)
2018年5月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
サブマリーナ
5512
中古 1年
10ヶ月
¥1,258,000 ¥1,380,001 122,001 109.70%

2016年7月という時期における「約125万円」という額は、筆者個人的には「とても高い」という印象に映りましたが、現在の「約138万円」という額についてはそれほど高いと感じないのは不思議だと感じます。

筆者がそのように感じるのなぜかというと、2016年7月時点における他のサブマリーナなどの相場が今より安かったからです。

現行6桁世代の緑サブやGMTマスター290万円前後という水準でしたが、今となっては両者は110万円以上という水準。

つまり、6桁世代のサブマリーナは2016年7月と比較して20万円程度の値動きとなっているのです。

それに対して5512の値動きは、12万円程度であるため、かつてほど「高い」とは感じないという感覚になるのだと思います。

ただしこの5512、この個体以外は148万7100円から324万8000円という水準になっています。

そういった価格を見ると、6桁世代の中古相場に対して高い存在だと感じます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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