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現在相場考察

15年のロングライフモデル、パネライ パワーリザーブ PAM00090

2016年3月31日更新
オフィチーネパネライのPAM00090について斉藤由貴生が執筆。本記事では2003年12月頃の最安値(タイムトンネル)と2016年3月の最安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この12年3ヶ月での変動は¥206,100だった。

ルミノールマリーナ パワーリザーブ PAM00090についての考察(2016年3月)

パネライのパワーリザーブといえばこれ!44mmに革ベルトという最もオーソドックスなパネライの形式に則りながらも絶妙な文字盤のデザインバランスがツボな1本です。パネライが流行り始めた2002年頃、プレミア価格状態だったのはルミノールベース(黒文字盤)。当時、手巻きといえば44mmという認識において自動巻44mmは邪道。邪道だから安めだけど、パワリザ機能がついてるからプラスαの値段ね!みたいなのがコレだったのです。

オフィチーネパネライ ルミノール 44mm PAM00090¥468,000〜¥795,000(2024年11月22日現在)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2003年12月
頃の最安値(タイムトンネル)
2016年3月
の最安値(楽天)
変動額 残価率
パネライ
ルミノールマリーナ
パワーリザーブ
PAM00090
中古 12年
3ヶ月
¥333,900 ¥540,000 206,100 161.73%

当時、自動巻といえば40mmのことを指すイメージだったのです。

で、40mmにしかステンレスブレスレットが存在しませんでした。

ということで、

・手巻き+革ベルト=44mm
・自動巻+ステンブレス=40mm
・その他高級、限定モデル(ラジオミールなど)


という認識がなされていたのです。

よって、44mmの自動巻は“邪道”もしくは“廉価版”というような認識。

実際、ルミノールベースがプレミア価格だったころ、最も安かったのはPAM00086(44mm、自動巻、革ベルト)です。

で、当時、ルミノールマリーナ44mmと同価格程度だったのが、

パワーリザーブ PAM00090
・GMT PAM00089


だったのです。

要するに、パワリザやGMTといった機能がプラスαとして値段に反映されていたということです。

当時の相場は、中古で30万円弱

それが、2005~06年頃を境にどんどんと値段が上がっていったのです。

時計相場が全体的に安かった2010年11月でも44万8000円が最安値!

その後は、

2010年11月448,000円
2013年10月498,000円
2015年08月540,000円


というような感じで値上がり続けています!

この時計、デビューしたのは確か2001年頃だったと思うのですが、パネライにしてはロングセラーモデルで、2016年現在でもカタログモデルの模様。

15年に渡るロングセラーモデルです!

しかし、定価はだいぶ変わりました。

現在の新品価格は70万円台。

同じ時計がかつての倍近くするのです。

新品定価が上がると相場が上がる、という傾向は最近は少なくなってきました。

特に最近パシャCなどは新品定価がパネライと同じ60万円台まで上がったものの、パシャCの中古相場は10万円前半です。

このPAM00090は新品定価が上がっても需要が減らなかったため、相場が上がったのでしょう。

ずっと値上がり続けているため、今後もどのような値上がりになるかが楽しみな時計です。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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