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値下がり考察

【値下がり事例】ミルガウスは二度安くなった、116400黒文字盤暴落の歴史

2018年7月8日更新

大暴落といえば、2008年のリーマンショック時における116400GVの値下がりが凄いという印象がありますが、GVでないミルガウスの値下がりもなかなか凄い水準でした。

116400GVの場合、2008年の年始と年末で90万円以上の値下がりとなっていますが、116400の場合は2010年と比較するとより分かりやすいかと思います。

116400黒文字盤は、2007年にデビューした際、116400GVの次に高いという存在でした。

2008年1月における新品実勢価格は約102万円(3社平均)という水準。

ミルガウスの実勢価格が100万円以上というのは、今では考えられないことですし、ミルガウス以前にSSモデルで実勢価格が100万円を超えたのはデイトナぐらいしかありませんでした。

2018年の今となっては、カラーベゼルのサブマリーナやGMTマスター2の中古相場が100万円を大きく上回る水準であるため、“SSスポーツロレックスが100万円以上”ということに対して大きな驚きはありません。

けれども2007年において、SSスポーツロレックスが100万円以上ということは大きなインパクトがあったのです。

そんなミルガウスですが、翌年2008年の年末には116400黒文字盤の新品実勢価格が約48万円(3社平均)という水準になっており、実に半値程度となっていたのです。

当時において、SSモデルの新品実勢価格が100万円以上ということは大きなインパクトだったわけですが、それが一気に半額になってしまうというのは、より大きなインパクトとなったに違いありません。

そしてミルガウスの場合、2008年12月時点の新品実勢価格は、その後の水準よりまだ「まし」といえる状況であり、その後さらに安くなるという現象が起こったのです。

最近、数多くの腕時計で「高いと思っても、さらに高くなる」という現象がありますが、当時のミルガウスはその逆で、「安くなったと思ったら、更に安くなった」ということになっていたのです。

2008年12月に約48万円という新品実勢価格だった116400黒文字盤は、2010年9月にはなんと約38万円まで下落。

今となっては、116400黒文字盤が30万円台というのは「驚き」となりますが、これは中古の価格ではなく新品実勢価格です。

ロレックス ミルガウス 116400¥1,207,800〜¥2,299,000(2024年11月20日現在)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2008年1月
の新品実勢価格(3社平均)
2010年9月
の新品実勢価格(3社平均)
変動額 残価率
ロレックス
ミルガウス
黒文字盤
116400
新品 2年
8ヶ月
¥1,026,000 ¥385,867 -640,133 37.61%

116400黒文字盤の場合、2008年に安いと思っても、2010年のほうが更に10万円も安くなっているということになります。

ミルガウス116400黒文字盤の新品実勢価格を調べたところ、おそらく2010年9月の水準が最も安いという状況だったと思われ、2011年頃においては40万円台前半まで復活しています。

ちなみに、116400GVのほうを調べたところ、2008年より2010年のほうが大幅に安くなっているといった現象は起こっていませんでした。

また、116400白文字盤も2010年9月において黒文字盤とほぼ同水準となっていました。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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