2017年においてデイトナ116520は、16520とともに目立った値動きをしているという印象でした。
両者は、月を追うごとに高くなるという印象で、1ヶ月という単位で相場が変化していたように感じます。
ただ、116520は16520と比較すると小幅な値動きといった感じで、10万円以上という単位で16520が値動きする一方、5万円以下という値動きにとどまっていたということが多かったように感じます。
一度に値動きする額は一見弱かったようにも見える116520ですが、2016年12月の水準と、ちょうど1年後である2017年12月の水準を比べると、なかなかの値上がりしたという印象になります。
2016年12月は約110万円といったところでしたが、2017年12月では約150万円という水準にまで上昇。1年という期間で40万円ほど高くなっているということになります。
しかし、150万円前後という水準になった後はなかなか値動きしないという様子で、2018年4月でも2017年12月とほぼ同じ水準。ですから、約4ヶ月の期間において116520の値動きは停滞していたという印象になります。
そんな116520ですが、変化の兆しが現れたのは2018年5月のこと。それまで150万円台前半という水準だったのが、150万円台後半になったのです。
そしてその約1ヶ月後である6月にはさらに6万円ほどの上昇となり、116520は160万円台という水準に到達。
そして7月の今、116520は更に値動きし、なんと170万円台という水準に達したのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年6月 の安値(楽天) |
2018年7月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイトナ 白文字盤 116520 |
中古 | 0年 1ヶ月 |
¥1,639,440 | ¥1,732,000 | 92,560 | 105.65% |
現在、デイトナ116520のボトム価格は白文字盤なのですが約173万円という価格になっています。
以前の記事でもお伝えしましたが、116520は160万円台となった時点で、「新作として登場して間もない時期の新品実勢価格(プレミア価格)より、約18年後の中古のほうが高い」ということになっています。
116520はデビュー間近の2001年1月において白文字盤の新品実勢価格が約134万円で、黒文字盤に至っては約155万円という水準だったのです。(当時の税込換算)
筆者が調べた範囲ですが、2000年代における116520の新品実勢価格はデビュー間近の時期が最も高く、腕時計が全体的に高くなっていた2007年という時期においても、2000年頃の水準より“安い”という価格帯。
2007年では黒文字盤が約143万円、白文字盤が約132万円という新品実勢価格になっていたため、デビュー間近の時期より安くなっていた事がわかります。
また、リーマンショック後の2010年前後という時期においては、白文字盤が90万円台という新品実勢価格になっており、定価より安く購入可能だったのです。
そのようなことから、116520はこれまでデビュー間近の時期に新品で買ったら「値上がりするはずはない」という印象だったのです。
しかし、2018年6月の段階で白、黒文字盤ともに中古のボトム価格が160万円台という水準に達し、デビュー間近の時期より高い状況へと変化。
そして今、そこからさらに10万円近く値動きし、おそらく116520としては史上最高値水準である170万円台という水準に達しています。
ステンレスのデイトナということで、「腕時計の王様」といった印象もある116520ですが、デビュー間近の新品実勢価格が高かったという点や、2017年において16520と比較して地味な値動きだったことから、「王様」というイメージほどの値動きはしないという印象でした。
しかし今、116520はなかなか凄い値動きをしており、名誉を挽回したという状況だと感じます。