先日の記事で、アクアノートの5167/1Aが300万円台になった様子をお伝えしましたが、現行世代のアクアノートはラバーベルト版に関しても値動きしている様子です。
現行世代の男性用アクアノートには2種類のサイズがありますが、今回値動きを確認できたのはエクストララージの方。
2サイズあるといっても、小さいほうである“ラージ”の5165Aはラバーベルト版にしか存在さず、その生産期間も短いため数が少ない傾向があります。5165Aの値動きは確認できないのですが、それは現在売り出されている本数が0本のためです。
さて、現在値動きしている5167Aですが、一体どのぐらいの値動きとなったかというと、2016年11月と比較して約95万円という上昇額となっています。
2016年11月といえば、現在210万円前後という水準であるデイトナ16520が120万円前後だった時期ですが、その時点で5167Aは約183万円という水準だったのです。
現行世代のアクアノートが180万円台というと、現在の感覚では「かなり安い」という印象となるかと思います。しかし、2016年11月の段階では特別安いという感覚もなかったように感じます。
実際、2016年の時点でも2010年5月と比較すると約84万円の値上がり状態でしたから、それほどお得感は感じないのも仕方がありません。(詳細は以前の記事)
けれども、2018年現在では2016年時点の値動きを大きく上回る状態となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年11月 の安値(楽天) |
2018年8月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
アクアノート 5167A |
中古 | 1年 9ヶ月 |
¥1,836,000 | ¥2,786,400 | 950,400 | 151.76% |
アクアノートといえば、ノーチラスの兄弟的存在というイメージがありますし、2000年台前半においてはノーチラスより人気という傾向があったほどの存在です。
ノーチラス5711/1A青文字盤は2017年から目立った値動きとなり、それまで300万円前後といった中古相場が、2018年には500万円以上という水準になっています。
しかし、アクアノートは、ノーチラスが値上がりしている一方で、これまでほぼ動きがなかったのです。
2017年にノーチラス5711/1A青文字盤が400万円以上という水準になった時代もアクアノートに目立った値動きはなく、その時期のアクアノートは2014年の水準より安いという状況だったのです。
かつては「ノーチラスと迷われる存在」だったアクアノートですが、2010年代中盤以降の相場では比較対象としては価格帯が離れているといえます。
さらに、これまで値動きがなかったことから、アクアノートに対するイメージはいつしか人気モデルという印象ですらなくなっていたかもしれません。
けれども、2018年夏という今の時期において、アクアノートの5167はブレスレットもラバーベルトも値動きし、人気モデルとしての威厳を見せつけたといえる状況に変化しているといえるでしょう。