デイトナといえば値動きするという印象がありますが、最もその傾向が強いのはステンレスモデルだといえます。
その一方で、WGブレスレットの116509のように、同じデイトナでもそれほどインパクトが強くない値動きをしている存在もあります。
例えば、ステンレスの116520の場合、2010年頃と2017年頃(主に前半)を比較すると50万円以上という差がありますが、WGの116509は20万円ほどの差しかありません。YGの116528だと90万円程度の差だったため、WGは値動きしていないという印象になります。
WGは、2010年前後という時期において、デイトナの中で高い価格帯に位置していたのが、今となってはYGより安くなっています。2010年前後という時期において、YGの116528は130万円台でも購入可能だったのが、WGの116509となると200万円以上。それが、今では116528のほうが高いのです。
WGブレスレットのデイトナが登場したのは2004年ですが、2000年代にはもう一つの新しいデイトナが登場しています。
それは、エバーローズゴールドの116505という存在で、2008年のデビューから10年経過した今でも「新しいデイトナ」という印象があるように感じます。
ただ、WGブレスレットの事例を考慮すると2000年代に出た比較的新しいデイトナはあまり評価されていないかもしれません。
「新しい」ということと、その要素自体がWGなどという高級素材であるため、リーマンショック後の時代でも相対的に高く、逆にその後の反発が弱いという可能性もあります。
そのため、エバーローズゴールドもWGのようにあまり値動きしていないと思われるかもしれません。
しかし、エバーローズゴールドの116505は、実はここ数年しっかりと値動きしているのです。
2017年2月の段階では2010年1月と比較して105万円の値動きとなっており、YGなどと同じような上昇をしていました。
その際、116505は285万円という水準で、WGやYGより数十万円高いという価格帯に位置していたため、見方によっては割高と感じても不思議ではなかったといえます。
しかし、それから1年7ヶ月経った今、なんと116505はさらに49万円ほど上昇し、2017年2月の水準は「割高」ではなかったといえるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年2月 の安値(楽天) |
2018年9月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイトナ 黒文字盤 116505 |
中古 | 1年 7ヶ月 |
¥2,850,000 | ¥3,348,000 | 498,000 | 117.47% |
この116505にはいくつかの文字盤ラインナップがありますが、過去価格はいずれも「ピンクのインダイヤル仕様の黒文字盤」です。
現在、116505のボトム価格はこの黒文字盤となっているのですが、時期によっては他の文字盤色がボトム価格ということもあり、2017年12月などはピンク文字盤(インダイヤルが黒)がそれに位置していました。
その際、ピンク文字盤の値動きは、2014年11月と比較して約42万円の上昇となっていました。
デイトナは、ステンレスの値動きが激しいという印象がある一方、WGのように値動きのインパクトが弱いモデルも存在します。
そして、2000年代以降はWG、RG、プラチナなどラインナップが増えたため、各モデルによって値動きが違う傾向があり、全体像を把握しづらいという印象もあるかと思います。
そのため、ローズゴールドという存在については、なんとなく高そうだという印象はあっても、過去と比較してどのような値動きになっているかは、あまり感覚が無いかもしれません。
けれどもローズゴールドは、ここ数年の様子を観ると、しっかりとした値動きとなっており、なかなか優秀なモデルだといえます。